・10月の3連休は恒例の家族旅行で名古屋へ。旅の始まりは、品川駅の駅弁屋で見つけたちょっと贅沢な海苔弁『海苔弁山登り 山』。築地の老舗が手がけるというこだわり抜いた食材、主役級の鶏肉の美味しさは幸先の良い旅のスタート。
10月の3連休は、家族揃っての旅行。
妻方の両親と兄妹家族が一同に会するという恒例の旅行、今回の旅先が名古屋でした。
出発は少しゆっくりめ、品川駅を11:25に出発する新幹線。
そして新幹線といえばやはりお弁当ですよね。
あえてランチタイムに移動時間を設定し、車内で駅弁を楽しむ。
これも旅の醍醐味の一つじゃないかなと。
品川駅の穴場?『駅弁屋 品川宿』
品川駅に到着し、真っ先に向かったのは駅構内にある『駅弁屋 品川宿』。
東京駅の『駅弁屋 祭』と比べると、品揃えはかなり少ないお店です。
とはいえ、選択肢が多すぎても迷うだけで時間を浪費してしまうもの。
この程よい規模感、私にはちょうど良く感じられるんですよね。
3連休の初日だというのにそれほど混んでいないのは、実はあまり知られていない穴場的な存在なのかも。
ホームの電光掲示板の時刻表を眺めて、改めてその本数の多さに驚き。
11時台の東海道新幹線は、「のぞみ」と「ひかり」を合わせると実に3~5分間隔、ひっきりなしに運行されています。
まさに日本の大動脈。
世界でも類を見ない高密度な運行スケジュール、これを正確に維持している。
日本の鉄道システムの技術力の高さを改めて感じます。
老舗が作る、究極の海苔弁
指定の席に座り、さて、早速お弁当の時間としましょう。
今回、私が購入したのは、「海苔弁山登り 山」(1,350円)。
このお弁当を作っているのは、「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」というちょっと変わった名前のお店です。
その母体は、東京・築地で90年以上続く海苔の専門店なんだそう。
海苔のプロが本気で作った海苔弁、これは期待せずにはいられないですね。
パッケージを開けると、その美しいビジュアルに思わず「おぉ」と声が出ます。
ご飯の上には、有明産の香り高い焼き海苔が二段に重ねて敷き詰められている。
その上には、主役である大ぶりの鶏の照り焼きがドドンと。
脇を固めるのは、美しい黄身の煮卵、きのこのリンゴ酢煮、青菜のナムル、そして箸休めのゆず大根。
定番の海苔弁とは一線を画す、上品でこだわり抜かれた布陣です。
よし、それでは頂きましょう。
いざ実食、主役級の鶏肉と名脇役たち
まずは主役の鶏肉から一口、うん、美味い!
お弁当の鶏肉というと冷めていて少し硬くなっているイメージですけど、これは驚くほど柔らかくジューシー。
厚みもしっかりとあるので、食べ応えも十分です。
甘辛い照り焼きのタレが中までしっかりと染み込んでいて、ご飯との相性ももちろん抜群。
そしてこの弁当のもう一つの主役である海苔。
さすがは専門店、口に入れた瞬間の磯の香りがいいんですよね。
煮卵のとろりとした黄身のコク、きのこのリンゴ酢煮の爽やかな酸味も素晴らしいアクセントになっていました。
最後に
というわけで、名古屋への旅の始まりに頂いたちょっと贅沢な海苔弁。
幸先の良いスタートを切ることができました。
たかが海苔弁、されど海苔弁。
誰もが知るこのシンプルな日本の弁当を、ここまで洗練された一品に昇華させる作り手の情熱とこだわりに感謝。
美味しかった、ご馳走さまでした。
明日からも名古屋旅行の記事が続きますので、どうぞお楽しみに。
【おまけのワンポイント】
・品川駅は、江戸時代、東海道五十三次の第一番目の宿場町「品川宿」があった場所。駅弁屋の名前が『品川宿』となっているのも、そんな歴史へのリスペクトが込められているのかもしれませんね。