モーションウィジット

2019年2月28日木曜日

【ふるさと納税】カボス餌のぶり、カボスの香りがするものなんだ

佐伯市からのふるさと納税返礼品、カボスぶりの薄造りをしゃぶしゃぶとあつめしで美味しく頂いたというのは、既に書きましたね。
 
残る切り身とアラについても書いておかないと。
結構な量があったので、オカズとしてたっぷりと楽しむことができたんです。

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まずは切り身、こんな感じで、真空パックに入っています。
 
ギュウギュウなので身が潰れてしまうかと思いきや、戻すと意外にもふっくら。
これも技術の進歩なのかな。
 
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まずはきのこソテー。
 
カボスは餌、そのままの成分が残っている訳ではないのはわかっているんです。
そうは知っていてもこれが不思議なもの、一口目は「あ、カボスの味だ」と思ってしまうんですよね。
 
改めて、思い込みというのは恐ろしいものだなと。
 
二口目からは、ごく普通に美味しいソテー。
キノコとネギが臭みのないぶりによくマッチして、皮まで美味しく食べることができます。
 
 
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そして煮付け。
 
ん!やっぱりカボスの風味があるぞ。
ソテーと違ってシンプルな煮付けなので、勘違いの可能性はないでしょう。
 
一口目にはっきりそう感じて、徐々に味がなるのは前回と同じなんだよな。
自分の舌を疑いながらネットで調べてみると、カボスの香りがあるというブログ記事もいくつか。
 
餌だったものの香りが、身に残るというのはどういう仕組みなんだろう。
もしかしてぶりにカレーを食べさせると、煮付けはカレー風味になるんだろうか?
 
しょうもないことを思いながら、癖のないしっとりしたぶりをご飯と共に美味しく頂きました。
 
 
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アラはぶり大根に。
冷凍のまま少し日を置いたんですけど、臭みは全くないんです。
 
血合いや皮も美味、肉付きも良くて食べやすい。
薄造りや切り身よりも、普通のぶりとの違いが鮮明に出るように感じます。
 
 
いやぁ、美味しかった。
カボスぶりの実力、たっぷり味わうことができました。
 
 
【今日のワンポイント】
・大分県佐伯市には、カボスひらめなるものもあるらしい。是非食べてみたいなと。

2019年2月27日水曜日

【グルメ】谷根千巡り後のスパークリングワインが美味かった  

ヒマラヤ杉から根津までは、歩いてすぐ。
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根津まで来たからにゃ、根津神社には寄っていかないとですね。
前回来たのは、2017年の春だから約2年前、あの時は雨が降っていたんだったな。
今回は晴れているので歩きやすいなと。
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改めてこうやって見ると、境内はむっちゃ広いですね。
江戸時代、この地は甲府藩邸だったところ、藩主の綱豊が将軍家を継いで徳川家宣となり、根津神社として普請されたんだとか。
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社殿は当時のまま、重要文化財に指定されています。
重厚な造りで、近づくと圧倒されるのはいつ見ても同じ。
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稲荷神社も人気の所以。
千本鳥居は、海外からの観光客だけでなく日本人にも人気ですね。
今回は傘が不要だったので、狭い鳥居にも引っかからず歩きやすいことこの上なしでした。
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最後の観光地として行ったおばけ階段。
昇りと下りで段数が変わるらしいんだけど…
試してみたところ、一緒でした。
他所におばけだんだんという場所もあるようで、もしかしてここじゃないのかな。
まぁいずれにせよ、段数が変わるなんてことある訳がないですね。
いや、試して騙されている人を見て、「バカな奴だ」と楽しむお化けが住んでるのかも。
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もうひと頑張り、上野駅まで歩く途中の「上野 精養軒」で小休止。
実は今まで入ったことがなく、今回が初めてなんです。
「精養軒」という名前、脳内で勝手に「崎陽軒」にすり替わり、焼売を想像してしまうのは何故だろう。
そうか、フランス料理のお店だったのか。
今回は小休止なので、同じ建物内の「カフェラン・ランドーレ」に入ることに。
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小休止とはいえ、甘いものよりもワインかな。
ポールスターというスパークリングが置いてあって、試しに頼んだら酸味が強くて旨いこと。
サッポロビールの樽詰め製品、ロスなく扱えるというのが売りのようです。
泡のきめ細やかさや繊細な味わいはないものの、いやいや、この味なら十分美味。
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小腹が空いてきたので、オヤツはソーセージ盛り合わせ。
これも無難な味わいで、もう1杯ビールでも飲みたいなと思いつつも…ドツボらないよう我慢、我慢。
そんなこんなで、今回の谷根千巡りは終了。
様々な風景に巡り会えて、なかなかの面白さでしたよ。
上野 精養軒 カフェラン ランドーレ
03-3821-2181(予約可)
台東区上野公園4-58
営業時間 11:00~20:00(喫茶は10:00~可)
年中無休

2019年2月26日火曜日

【観光】お洒落なアートギャラリーと、巨大なヒマラヤ杉と

上野桜木あたりから、根津方面に向かいます。
 
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その角にあるのが、スカイザバスハウス。
 
この入り口は、正に銭湯そのもの、でも現在はアートギャラリーとして使用されているんです。
銭湯とアートが繋がるとは、さすが藝大の近く、常識にはとらわれない発想。
 
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「ドロボウ これより先 侵入禁止」とな。
 
言いたいことはよくわかる。
でも、これより先だけではなく、全ての家に侵入禁止だと思う。
 
ドロボウを辞めさせるのは難しいと踏んで、守るべき対象を限定したのか。
ちょっとしたエゴイズムが垣間見える看板に、思わず苦笑い。
 
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この近辺で最も立派なお寺が瑞輪寺。
開祖は日新上人、徳川家康が幼少の頃の師範だそうです。
 
当初は馬喰町にあり、神田を経てこの地に移転、理由はいずれも火災による類焼だったんだとか。
この地に来ても台風で損壊、上野戦争時には全山焼失しているんだそうです。
 
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そんな歴史があっても、立派な彫刻が彫られているのは徳川家康由来のお寺だから?
 
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よく見ると、愛嬌のある顔をした竜ですよね。
いつの時代に誰が彫ったのかは不明でしたけど、珍しい造作のこの彫刻、一見の価値ありだと思いますよ。
 
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瑞輪寺の近く、繪処アラン・ウェストという建物。
 
日本画に魅せられたアメリカ人のウェストさん、ここがアトリエなんだとか。
中も見せて頂きましたけど、色使いが美しい日本画が何点か、天井画も鮮やかで優美な空間でした。
 
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これはデカい、谷中のヒマラヤ杉。
 
横にあるのはみかどパン店、ヒマラヤ杉のパワーで崩壊しそうな様子です。
とはいえ、ヒマラヤ杉ラスクなるものを販売していて、しっかり商売に活用しているんだからまぁいいんでしょうね。
 
 
そんなこんなで、谷中銀座を離れても、谷中の街歩きはなかなかの面白さでした。
よし、次は根津神社にというところで、続きはまた明日。
 
 
慈雲山瑞輪寺
台東区谷中4-2-5
03-3821-4373
 

2019年2月25日月曜日

【観光】お寺巡りの後、古民家で焼きたてカルダモンロール

三崎坂を登って行くと、この辺りには大きなお寺が多いなと。
 
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でも、中には関係者以外立ち入り禁止というお寺もあるので要注意。
 
観光客が入って、何か悪さをした過去があるのか。
お寺というのは出入り自由なものと思っていましたけど、入り口の案内に注意しなければならないものなんだなということを知ったのはこの地に来た教訓です。
 
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そんななか、開放的だったのが全生庵、臨済宗国泰寺派のお寺。
山岡鉄舟の開基、お墓もあるというから幕末所縁。
 
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明治維新に殉じた人々を弔うために創建されたとのことで、山岡鉄舟は心痛めていたんだなと。
 
金ピカの菩薩が印象的、かなり資金豊富なお寺っぽい雰囲気。
高台にあって眺めもいいし、寄ってみるのも悪くないかなと。
 
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三崎坂上には六地蔵。
新しいものでしょうけど、穏やかな顔つき、誰でも受け入れてくれそうな雰囲気がいいですねぇ。
 
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谷中霊園の南端まで歩くと、「上野桜木あたり」という観光施設。
 
アバウトな場所を指す「あたり」なのか、別の意図でつけられた名前なのか。
センスがいい命名だなと感心。
 
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谷中ビールの店、オリーブオイルと塩の店もありますけど、今回の目的地はパンの「ヴァーネル」。
ここのパンがノルウェーの小麦で作られているとのこと、ん? ノルウェーでも小麦って採れるんだ。
 
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焼きたてのカルダモンロールとシナモンロール。
 
シナモンはわかりますけど、カルダモンって何だ?
調べてみると香辛料とのことですけど、どんな味?
 
食べてみたら、う~ん… 生姜と胡椒を足した感じ。
刺激があって美味、焼きたてのパンから独特の風味が香ること。
 
しかもパン生地には僅かに酸味、そんなパンも食べたことあるけど、なかなか巡り会えない個性があるんだなと。
なるほど、これは面白い風味です。
 
 
シナモンロールも、特有の香りがたっぷり。
素材の面白さを存分に活かしたパン、なかなかの美味。
 
途中、コロッケなどを食べずに来て良かったな。
谷根千巡りは食欲との戦い、さすが、誘惑の多い大人の街ですね。
 
 
ヴァーネル
台東区上野桜木2-15-6
営業時間 9:00~18:00
 

2019年2月24日日曜日

【観光】懐かしくもあり異国感もあり、谷中銀座は食べ歩き天国

谷中の街はテレビではたまに見かけますけど、一体どんな観光地なのか。
近いのに今まで一度も行ったことのないので、今回はざっと全体を一巡りすること優先です。
 
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まずは夕焼やけだんだん、日暮里駅からの谷中銀座への入り口。
 
西向きの下り階段なので、夕暮れ時には目の前が真っ赤に染まるというわけですね。
ビルさえなければ、富士山も見えて綺麗なんだろうな。
 
この階段のおかげで、谷中銀座への車の進入も抑止されています。
狭い観光地、土地の特徴を上手に活かしていますね。
 
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階段を下ったところには、煌びやかな異国文化。
トルコ料理のお店で、中には多数のランプが置いてあったりと、一度は入ってみたくなる作りです。
 
なるほど、古き日本の佇まいだけにとどまらないというのも、この街の魅力の1つなんだなと。
 
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惣菜のお店、これもよく観光ガイドに出てますね。
 
焼き鳥1本50円、お弁当250円は安いなぁ。
お昼時なので食べ物を求めて並ぶ人多数、これも現代日本っぽくない風景。
 
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空いているけど、ここもガイドブックで見るお店だな。
 
メンチカツの文字に大いに惹かれましたけど、さっき鰻を食べたばかりでお腹はいっぱい。
もう少し時間が空いていれば食べられたのに…
 
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夕やけだんだんを振り返ると、狭い道に人は溢れかえり、空には数多の電線。
 
やはり日本っぽくない風景… そうだ、東南アジアとか。
こういうゴチャゴチャ感は好みが分かれるでしょうけど、他ではなかなか見られないものであることは間違いなし。
 
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猫を前面に打ち出していますけど、どの商品も猫である必然性はないような…
ここで生き残るためには、お店の個性が重要なんでしょうね。
 
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肉のサトー、ここもメンチカツが有名なところ。
 
先ほどの「すずき」と、メンチカツの食べ比べなんていうのも面白そうですね。
珍しく鰻を食べたきたことを少し後悔、でも鰻も美味しかったよなぁ。
 
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よみせ通りに入ると、今度は手作り韓国料理、これも美味そう。
歩きながら手軽に食べられる物が多数あるって、テンション上がりますよね。
 
狭い地域にそんなお店が密集していて、異国やレトロな風情が漂う街。
なるほど、谷中って、これで人気を博しているんだということがよくわかりました。
 
まだまだ続く谷根千歩き、続きはまた明日ということで。
 
 
【今日のワンポイント】
・谷中銀座は、戦後になってから自然発生的に生まれたものなんだそうです。戦争での被害が少なかった街、生い立ちもまた他の商店街とは異なるようです。
 

2019年2月23日土曜日

【観光】赤穂浪士密談の寺に、美味なチョコケーキに

鰻を食べて元気をつけて、よし、いよいよこれから街歩き。
 
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そうだ、鰻を食べる前に観た観音寺についても書いておかないと。
 
まずは築地塀、境内の南辺を構成しています。
この壁は寺内からは見ることができず、南路地に出る必要があるのには要注意。
 
築地塀は、瓦と粘土を幾重にも重ねて作るもの、見るからに重くて頑丈そうです。
作るのには相当な手間がかかるはず、登録有形文化財にも指定されている見物。
 
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観音寺は元々は神田錦町にあったもの、区画整理でこの地に移転したのは1680年だそうです。
 
赤穂浪士に所縁のある寺と言われるのは、討入った近松勘六と奥田貞右衛門が当時のこのお寺の和尚さんの兄弟。
討入りの会合にも、このお寺がよく使われていたんだとか。
 
赤穂浪士の皆さんは、普段はどこに住んでいたのか、ここは集まりやすい場所だったのか。
討ち入りの会合に適したほど、当時は人の少ない場所だったんでしょうね。
 
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境内にはハンパなくデッカい樹があって、これを見ているだけでも癒されるなぁ。
 
本堂や山門は昭和18年の建築。
戦争でも焼けずに残った谷中、その象徴のようなお寺です。
 
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鰻を食べた後、北に進んで、初音小路へ。
ここは戦後間もない1949年にできたアーケードとのことで、見るからに昭和バリバリです。
 
飲むと楽しそうな場所だなと思いつつも、ここは単なる通過ポイント。
奥まで進んで右折、その先を更に進んでいきます。
 
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小路をクネクネと進んで、着いた先は「ショコラティエ イナムラショウゾウ」。
ここでお土産を買っていこうかなと。
 
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今回購入したのは、マロンチョコケーキ。
マロンのパウンドケーキをミルクチョコで覆った一品です。
 
甘いミルクチョコがサクッと割れて、中からしっとりパウンドが登場。
食感も同様で、ミルクチョコのしっとり甘さ、中のパウンドケーキがほんのり甘さが絶妙なバランスでいい味。
 
マロングラッセもほどほどの甘さだし、甘過ぎずでちょうどいいんじゃないかなと。
美味しかった。
 
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今回は買いませんでしたけど、近くには谷中せんべい、有名なお店ですね。
そういえば、子供の頃に地元にもこんなお店あったなぁ。
 
街からは消えて行ってますけど、懐かしの風景が残っている街。
谷中の人気は、そんな懐かしさにもあるんでしょう。
 
よし、次は谷中銀座にというところで、続きはまた明日。
 
 
ショコラティエ イナムラショウゾウ
03-6802-5501
台東区谷中7-19-5
営業時間 11:00~18:00
定休日 月・火
 

2019年2月22日金曜日

【グルメ】谷中の街にて、こってり美味しい温玉鰻

今回は、日暮里駅出発が11:00と少し遅め。
ってことはすぐにランチの時間帯、混雑する場所でもあるので、谷中霊園近くでお店探しに。
 
選択肢も少ないなか、食べログ評価も高い鰻屋さん「千根や」に入ってみました。
 
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朝倉彫塑館の斜め向かい、お隣が「薬膳カレーじねんじょ」といえばピンと来る方もいらっしゃるかなと。
日暮里駅からまっすぐここを目指せば、徒歩5分程度だと思います。
 
ちなみに店名の読み方は「ちねや」。
「せんねや」で「やねせん」の順番を少し変えただけではないらしい。
 
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今回は、うな玉丼1,700円をチョイス。
うな重小が1,900円なので、鰻としては最安の一品です。
 
他の鰻メニューは、うな重の並が2,500円、大は3,200円、まむし重が2800円。
全般的に良心的な価格設定のお店だなと。
 
 
オーダーしてすぐに運ばれてきたのは、開店直後で一番のりだったから。
早め早めのランチ、やっぱり効率的ですね。
 
よし、頂きま~す。
 
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まずは鰻を1つ、パクっと。
う~ん、美味い!
 
ごく表面がパリッとしていて、中のふんわり感が強調されている焼き方。
厚みのない鰻でも、これなら抵抗なく食べられます。
 
タレは薄味、素材の風味を最大限に活かす味付けに。
山椒を塗すといい風味、ご飯も美味しいし、上品な味付けに満足、満足。
 
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お吸い物、これも薄味で上品だな。
薄味で美味しく仕上げるというのは、さすがプロの味付けだなと感心。
 
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半分以上残っているところで、さて、温玉の出番。
 
卵の旨味が加わると美味しいだろうな~
きっとこの時の私の顔、にやけて相当に気持ち悪かったに違いない。
 
で、味はどうかというと、やっぱり美味。
それまで香ばしさを感じなかった鰻、卵と一緒だと味が微妙に変化するんですよね。
 
卵の旨味の中から、鰻を探そうとする意識が働くのか。
味が複雑に重なりあって、贅沢な味をたっぷり堪能できました。
 
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量は控えめ、店内のインテリアを見ても、女性客を意識しているのかなと。
 
でもここは谷中、外に出れば安くて美味しいものがたくさん。
足りなければ、違うものを楽しめばいいだけですね。
 
上品で美味しい鰻、ご馳走さまでした。
 
 
千根や (チネヤ)
03-6319-8457
台東区谷中5-9-25
営業時間 平日11:30~15:00 17:00~20:00、土・日・祝11:30~19:00
定休日 月
 

2019年2月21日木曜日

【観光】初の谷根千歩き、壮絶な心中話の天王寺から

とある休日、この日は谷根千の街歩き。
 
実は谷根千に行くのは初めてなんですけど、事前に調べたところ、観光ポイントはさほど広くはないエリアに密集しているんですね。
なので時間のあるなしでコースを選べて、今回は一先ず3、4時間が目安かな。
 
まずは日暮里駅から、駅近の天王寺を目指すことにします。
 
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天王寺の開山は1274年、当時は日蓮宗で感応寺という名前。
天台宗に改宗したのは1698年、寺号が天王寺となったのも1833年と比較的最近のことなんだそうです。
 
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上野寛永寺の北にあるこの地、周囲よりも少し高くなっている広い敷地。
そんな場所なので、上野戦争の際には彰義隊の営所となっていて、戦火により大半が焼失。
 
かなり激しい歴史を持つ寺なんだなと。
 
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本堂は奈良にある十輪院を模したもの。
ゆったり優美な造り、古風な品格があって美しいですね。
 
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もう一つ、目立つのは大仏。
これは1690年に鋳造されたものとのことなので、天台宗に改宗する前のものなのか。
 
品のいい本堂に大仏、いい雰囲気のお寺です。
 
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モハモハっとした物体は、花のための雪除けなんだろうか。
こんな小さな花でも守ろうという心配りが美しい。
 
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もう一つ、このお寺の激しい歴史を物語るのが五重塔。
 
今は柱石しか残っていないのは、塔は1957年に焼失してしまったから。
なぜ燃えたのかというと、ここで心中があったんです。
 
48歳男性と21歳女性、不倫の清算のための心中で、幕末の戦火にも残った五重塔も焼け落ちる。
そのドラマティックな出来事は、幸田露伴の小説「五重塔」に描かれているそうです。
 
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ん?「五重塔」は若い頃、もしかして読んだことあるかもしれないけど…
全然覚えていないや。
 
お二人にもいろいろ事情があってのことだとは思いつつ、何も五重塔を焼くことはないだろう。
そう思ってしまうのは、この平和な時代を生きているからなんでしょうね。
 
 
谷根千巡りのスタートはそんな壮絶な歴史を語るお寺からというところで、続きはまた明日。
 
 
護国山尊重院天王寺
台東区谷中7-14-8
03-5785-3481