・立川の官庁街に佇む中華『瑞京』。945円という麻婆豆腐定食の価格に感じた老舗の心意気とデフレ時代の記憶。
立川のIKEAで無事に目当ての品を確保した後、次の目的地である「国立極地研究所 南極・北極科学館」に。
北に向かって歩を進める道すがら、どこかで腹ごしらえをと考え、視界に入ったのが『瑞京』という中華料理店でした。
ビルの1階に位置する店構え。
年末の日曜日ということもあって、ん、もしかして営業していないのかな…
恐る恐る扉を開けてみると、先客の姿はなく、静まり返った店内。
でも奥から「いらっしゃいませ」と、快い声で迎え入れてくれました。
静寂のビジネス街でGoogleマップが教えてくれたこと
2人用席が多いところをみると、普段は周辺のビジネスマンの利用が多いんでしょうね。
それが年末日曜でお休みで… あれ、南極・北極科学館はやっているのかな。
Googleマップで確認してみたところ…
「休館日:日曜日」
おぉ、危ないところだった。
食事中のこの僅かな時間が、無駄足を防ぐための貴重な情報収集タイムに。
ITの利便性を改めて実感した一コマでした。
価格に刻まれた歴史:麻婆豆腐定食への期待
気を取り直してと。
オーダーしたのは「麻婆豆腐定食」。
メニューに並ぶ「本場四川」「辛口」という魅力的なフレーズ。そして何よりも、私は麻婆豆腐が大好きなんですよね。
ここでふと気になったのが、税込945円という価格設定。
むむ、これはもしかして、消費税5%時代から値段を変えていないということだろうか。
昨今の原材料高騰を考えると驚くべき経営努力、あるいは店主の頑固なまでの優しさなのかもしれないですね。
味覚のグラデーション:甘み、味噌、そして山椒の余韻
まずはサラダとスープから。
サラダのレタスはシャキシャキと瑞々しく、胡麻ドレッシングが食欲を優しく刺激します。
スープはしっかりと熱く、丁寧な塩加減が身体に染み渡る美味しさ。
そして、いよいよ主役の麻婆豆腐を一口。
広がるのはコク深い甘みと、熟成された味噌の芳醇な風味。
そこから間髪入れずに、山椒の爽やかな香りと痺れが追いかけてくる、見事な味の多重構造です。
水分を多めに含んだ仕上がりは、まるで重厚なスープを味わうかのような滑らかさ。
「本場四川」の看板に偽りなし、力強い味わいが白米を誘う抗いがたい魅力。
豆腐の柔らかな食感とともに、複雑なスパイスの饗宴を心ゆくまで堪能できる一杯でした。
付け合わせの「豆腐干(トウフカン)」もまた、秀逸な脇役。
ごま油の香ばしさが鼻を抜け、特有の弾力ある歯応えが咀嚼する愉しみを与えてくれます。
噛み締めるほどに大豆の旨味が溢れ出し、後味にかすかな辛味が残る洗練された味付け。
麻婆豆腐の熱狂を一度リセットさせてくれる、落ち着いた立ち振る舞いが心憎いなと。
最後に
町中華には、その街の歴史と個性が色濃く反映されていますね。
科学館の見学は叶わなかったものの、この静かな日曜日に素晴らしい麻婆豆腐に出会えたことに感謝。
ご馳走さまでした。
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