・例年通り、自衛隊イベント仲間と入間基地航空祭を訪問、C-2輸送機やT-4練習機、そして珍しいU-680Aといった航空機のフライトを堪能。
例年の通り、今年も11月3日は入間基地航空祭の開催日。
自衛隊イベント仲間であるKさんとUさんとの待ち合わせは、朝8時30分に西武線の稲荷山公園駅でした。
人身事故の影響でKさんが若干遅れたものの、プログラム開始の9時55分には余裕で間に合ったなと。
相変わらず観客は大勢、でも基地内は広いので、メインエリアまでの移動は問題なく進みます。
ん?あれ?
そういえば、手荷物検査がなかったな。
例年、入場のボトルネックとなるのが手荷物検査、それが省略されていたのはなかなか粋な計らいです。
おそらく、基地側がセキュリティレベルと入場効率のバランスを考慮、リスクを許容するインテリジェントなオペレーションに踏み切ったということでしょうね。
さすが毎年の大人数観客に慣れている入間基地、その運営手腕に感心。
オープニングと精鋭の降下
メインエリアに到着する前、上空を通過する大きな機影。
C-2輸送機だ…あっ、飛び降りた!
今年はいきなりのパラシュート降下、蒼と白のキャンパスに映える光景は、一瞬にして会場の熱気を高めます。
飛んでいるのはおそらく習志野の第1空挺団。
陸上自衛隊の精鋭部隊である第1空挺団は、空から降下して敵地への侵入や重要施設の確保を任務とする、日本の機動戦力の中核です。
彼らは「空の神兵」とも呼ばれ、厳しい訓練によって培われた高度な技術と、強靭な精神力を持つことで知られています。
彼らの愛称である『空の神兵』は、戦前から日本に存在した空挺部隊の歴史を受け継いでいる。
その強靭な精神力と高度な技術は、日本の防衛の歴史の重みを背負っていると言えるでしょう。
彼らを運んだC-2輸送機は、川崎重工業が開発を担当した純国産の大型輸送機。
高いペイロード(積載量)と、滑走路の短い場所でも離着陸が可能なSTOL性能(短距離離着陸性能)を両立しています。
従来の輸送機に比べて燃費効率が向上、航続距離も延伸されているため、海外派遣や災害派遣といったロジスティクスの要として活躍しています。
日本の航空技術の粋を集めた、現代の空を支える「縁の下の力持ち」と言えるでしょうね。
航空機の進化と甘いサプライズ
ここで小休止。
Uさんが持ってきてくれたのは、ポン・デ・リングの限定品だったかな。
いつも美味しい一品を持ってきて頂けるUさんに感謝。
広い基地内を歩き廻っている身体に糖質と油分が溶け込んでいくこの至福の瞬間、疲労回復にいいんですよね。
続いて、おぉ珍しい機体が飛んだぞ。
U-680Aです。
航空自衛隊には、全国に配置された無線航行援助施設やレーダーなどの点検を行う「飛行点検隊」があり、U-680Aはその点検隊が使用する飛行点検機。
イタリアのピラタス社が開発したビジネスジェット機をベースとしており、機内には高度な電子機器が搭載され、航空路の安全を裏側から支える重要な任務を担っているんだとか。
お、T-4だ。
T-4練習機は、川崎重工業が製造した航空自衛隊のパイロットが使用する国産のジェット練習機。
高い機動性と信頼性を持ち、ブルーインパルスでも使用される機体として、広く知られています。
入間基地に所属するT-4は「シルバーインパルス」という愛称で呼ばれることもあり、その鋭い機動飛行は航空祭の定番アトラクション。
今日の飛行も、軽快ながらも力強いエンジン音を残し、編隊飛行を見せつけてくれました。
観客26万人というロジスティクス
徐々に観客が増えてきたのは、ブルーインパルスが飛ぶ11時05分が近づいてきたからでしょう。
帰宅後にこの日の来場者数を調べてみたところ、なんと26万人でした。
都内から近く、池袋から電車一本で来ることができるこの入間基地。
26万人という観客数を集めるイベントは、国内でも数えるほどしかないそうです。
例えば、コミックマーケットのような巨大な同人誌即売会、一部のJリーグの優勝パレード、あるいは年末年始の有名寺社への初詣客などがそうなんだとか。
これほどの人数を一箇所に集め、事故なく運営し、翌日の業務に支障を出さない。
そんなロジスティクスとセキュリティ体制は、世界的に見ても驚異的なレベルにあると言えるでしょうね。
会場を埋め尽くす観客の上空を飛ぶのは、CH-47Jチヌーク。
CH-47Jチヌークは、米ボーイング社が開発したタンデムローター式の大型輸送ヘリコプター。
前後に二つの大きなローターを持つのが特徴で、大量の人員や物資を一度に輸送できる高いペイロード能力を誇ります。
ところで、この写真、画質がザラザラとしているのがおわかり頂けるかどうか。
これは大失敗の結果なんですよね。
会場の熱気に夢中になるあまり、カメラの設定を確認し忘れて。
ISO感度が51200という、とんでもない高感度設定になっていたからなんです。
撮っているときは全く気付かず、おかげでほとんどの写真がボツ。
デジタル一眼レフの進化は素晴らしいですが、最終的なオペレーションは人間が担うという、ヒューマンエラーのリスクを改めて痛感。
とはいえ、明日の記事にするブルーインパルスについてはほぼ問題なく撮れましたので、どうぞお楽しみに。
【おまけのワンポイント】
・航空自衛隊の基地が開催する航空祭は、単なるイベントではなく、国民への「防衛意識の啓発」という重要な機能があるそう。飛行機の機動性の美しさや技術力を直接見せることで、若者へのリクルート効果や、防衛に対する理解を深めるという、アナログな広報戦略の集大成でもあるんですね。
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