モーションウィジット

2025年12月15日月曜日

【IT】「止まると消える」問題解決へ!SwitchBot人感センサーProの革新と落とし穴

【この記事のポイント】
・ホームオートメーションを支えるSwitchBot、新製品「人感センサーPro」を予約購入。製品の先行販売に対しアプリのアップデートが追いついておらず、ローカル連携での部分的な利用に留まることに。


我が家のホームオートメーションは、SwithBotのエコシステムで実現しています。

スマート電球やセンサー類を買い揃えたのは昨年のこと。
これらのおかげでかつてないほど便利に生活でき、省エネにも繋がっています。

そんななか、久々に「これは欲しい」と予約販売で飛びついたのが「人感センサーPro」。
ホームオートメーションの知能(インテリジェンス)進化をもたらす、新たなモジュールです。



末尾に「Pro」が付くと、無印の人感センサーと何が違うのか。

SwitchBotの人感センサー(無印)は、PIR(Passive Infrared Sensor)方式を採用。
人体の「動き」と「熱」の変化を検知することで、人がいるか否かを判断します。

これに対して人感センサーProは、「mmWave Presence Detection」(ミリ波存在検知)という新しい技術を採用しているんです。
ミリ波は非常に微細な動きや、呼吸のような極めて小さな振動も検知できる。
このため、静止している状態の「人の存在」を正確に把握できるという点が最大の違いです。

存在検知技術「mmWave Presence」の革新性




左がPro、右が無印。
大きさや形状はほとんど変わらず、正面に「mmWave Presence」の文字があるかどうかという程度です。

「mmWave Presence」、つまりミリ波レーダー(Millimeter-Wave Radar)は電波を対象に照射。
反射波の微細な変化を分析することで、静止している人間の存在、さらには呼吸や心臓の鼓動といった微動を検出します。

現在、キッチンで電球と連動させているのはPIR方式の人感センサー。
これで「動体未検出→電球をOff」と設定すると、調理をしている最中に照明が消えてしまうこともしばしば。
このため調理をしている時間帯は、「動体未検出→キッチンの電球をOff」というオートメーションを無効にしているんですよね。

この「人間の非活動状態を検知できない」というPIRセンサーの限界を突破してくれることを、このProに期待したというわけです。

IT製品の流通における致命的なタイムラグ





さて、早速オートメーションを定義して、キッチンのスマート電球と連動させようかなと…
あれ?

黄色い文字で「不明なデータ、アプリを更新または再設定へ」とあり、肝心の設定画面に進めないということはエラー?
むむっ、壊れているのかな…

最新のテクノロジーに飛びついたものの、初期不良に遭遇したのではないかと。



ネットで調べてみたところ、これはどうやらアプリのバージョンの問題のようです。
・私のスマホアプリは9.11.23.13
・人感センサーProに対応しているのは9.17以降

え〜、なんじゃそれ。
エラーメッセージの「アプリを更新」というのは正しいんですけど、バージョンが追いついていない製品を販売するってどうなのよ。

これはソフトウェア開発と、ハードウェアの製造・流通の致命的な同期ミスと言えるんじゃないだろうか。

粘って調べてみたところ、どうやらローカル連携は利用可能とのこと。
これはBluetoothの通信範囲(遮蔽物なしで数mと短い)にあるデバイス(スマート電球など)を、1つだけなら制御可能というもの(グループ化してあっても、うち1つだけしか制御できない)。

結局のところ、キッチンのスマート電球2つのうち1つだけ、人の検知/非検知でOn/Offさせるというほぼ意味のない使い方になってしまいました。
勢い勇んで買ったのに、なんとも言えない結末だ…

終わりに



最新のセンサー技術も、ソフトウェアという「魂」が宿らなければその真価を発揮できず。
でもまぁ仕方ない、この状態でアプリのバージョンアップを待つしかないですね。

こりゃ最新のスマートデバイス業界での、リアルな「ベータ版」体験というものでしょうか。
メーカーには、ぜひ早期のアプリ対応を期待したいところです。




【おまけのワンポイント】
・mmWaveレーダー技術は、もともと軍事用や自動車の自動運転(ADAS)技術として発展してきたもの。この技術が家庭内の小さなデバイスに搭載されるようになったことは、軍事・産業技術の民生化(スピンオフ)という歴史的な技術進化のパターンを象徴していますね。

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