・ブルーインパルスに負けない迫力、百里基地航空祭午後の主役であるF-2戦闘機の機動飛行と模擬空対地射爆撃をご紹介。アフターバーナーの爆音と、戦闘機が持つ圧倒的なパワーを体験できて大満足。
カメラのメモリーカードトラブルという不測の事態を乗り越えて、いよいよ百里基地航空祭の午後の部へと突入です。
午後の主役はF-2戦闘機。
この基地ならではの見せ場である機動飛行と、その実戦能力を示す模擬空対地射爆撃です。
どちらもF-2の性能を極限まで引き出し、観客の度肝を抜く大迫力の展示飛行。
ブルーインパルスに負けるとも劣らない、この基地の「華」と言えるでしょう。
タキシング:主役の登場
筑波山を借景に、滑走路へと静かに進むF-2。
その姿は、これから始まる「空の競演」への静かなる闘志を感じさせます。
さて、今日は一体どれほど派手な飛び方を見せてくれるのか。期待に胸が膨らみます。
F-2機動飛行:空を切り裂く
F-2は、日米共同開発による支援戦闘機(現在は多用途戦闘機)という立ち位置。
国産技術と米国F-16の技術を融合させた機体構造です。
主翼には炭素繊維強化複合材(CFRP)を一体成形した点が大きな特徴。
これにより軽量化と高強度を両立し、高い運動性能を実現しています。
愛称は「平成の零戦」、その能力は非常に高い評価を受けているんだそう。
大推力エンジンに加え、フライ・バイ・ワイヤシステムによる高い操縦応答性。
急角度での上昇やタイトな旋回、重力を無視するかのようなキレのある機動。
これこそが、CFRP主翼と最新制御がもたらしたF-2の真骨頂です。
最大速度はマッハ約2.0、超音速領域での飛行も可能な高性能機。
大型主翼の採用により、機動性と離着陸性能を高度にバランスさせています。
観客を飽きさせないダイナミックな動きで、機動性の高さを見せつけてくれますねぇ。
機動飛行のハイライトは、アフターバーナーの使用。
エンジンの排気ノズル後方で燃料を再燃焼させることで、一時的に推力を大幅に増大させる仕組みです。
燃焼中は強烈な推力を得る代わりに、燃料消費は通常の数倍。
戦闘機の加速や大仰角での機動には欠かせない、パワーブースターです。
燃焼炎が視覚的に派手、機体の迫力を最大限に引き立てる演出効果は抜群。
もはや音ではなく「衝撃」の壁、周囲の歓声すら一瞬で掻き消す爆圧に、全身の細胞が沸き立ちます。
いや〜、これぞ航空祭って感じで大盛りあがりです。
模擬空対地射爆撃:F-2の真価
続いてはF-2の多用途戦闘機としての真価を示す、模擬空対地射爆撃です。
この課目では2機が編隊を組んで飛行。
腹の底まで響き渡る轟音は大地を震わせ、場の空気を一変させます。
洋上迷彩の機体が観客の頭上を超低空・高速で掠め飛び、アフターバーナー全開。
この凄まじいGにより、主翼からは白いベイパー(水蒸気の帯)がド派手に発生します。
高速旋回で引き出された白いベイパーが機体を包む姿、空の武神が纏う神々しいオーラのよう。
圧倒的なパワーと技量が凝縮された機動飛行、首都圏防空の要である彼らの「本気」を五感すべてで感じさせてくれたことに感謝です。
最後に
いや〜、午後の部は大迫力のひと言でした。
カメラトラブルはあったものの、それも含めて忘れられない一日。
今年も早起きして、ここ百里基地に来てよかった。
来年もまた是非、そう話しながらの帰路になりました。
【おまけのワンポイント】
・F-2戦闘機が採用しているAESAレーダー(アクティブ・フェーズド・アレイ・レーダー)は、機械的にアンテナを動かす必要がない点が特徴。この高度なレーダー技術は、F-2の多目標対応能力と戦闘力を飛躍的に高めているんだそうです。
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