・出社日のランチ、同僚の提案で大手町パークビルの『たん之助酒場』へ。牛タン定食の高価格に怯みつつ、「牛たんカレー南蛮」という絶妙なメニューを発見。主役の牛タンを活かすための計算された薄味カレースープと、ほろほろとろける牛タンの塊に値段以上の価値を感じる一杯でした。
とある出社日、この日は会社の仲間4人とのランチ。
お店選びに迷うことがなかったのは、メンバーの一人「牛タンの美味しいお店があるんですよ。行きましょう。」と、力強く提案してくれたから。
よし、こういう時は素直についていくに限りますね。
大手町の新たな開拓地、『たん之助酒場』
お店の名前は『たん之助酒場 大手町店』、大手町パークビルの中にあるお店。
私自身はこのエリアにほとんど足を踏み入れたことがないので、何もかもが目新しく新鮮に感じられます。
11:45というランチタイムのピーク直前の時間帯だったのが功を奏したのか、まだ空席もあって5人という大人数でもすんなりと座れたのはラッキーでした。
さて、メニューを拝見。
定食類は、最も安い「牛タンシチュー定食」でも1,300円からと、ランチとしては、なかなかに強気な価格設定です。
まぁ、これにするか… ん?
よく見ると、蕎麦のメニューもある。
こちらはかけやせいろなら880円と、比較的リーズナブルです。
しかし、せっかく牛タンの店に来て、ただのせいろじゃ面白くないよな… おっ。
「牛たんカレー南蛮」は、1,100円。
これなら許容範囲内だな。(実際は税込みで1,210円でしたが)
カレーそばは大好物だし、名物の牛タンも食べられる。
よし、今日はこれにしよう。
主役は牛タン、カレー南蛮という名の舞台装置
待つこと5分ちょっと。
運ばれてきた「牛たんカレー南蛮」は、ゴロゴロと大きな肉の塊が入っていて、実に食欲をそそるビジュアルです。
よし、それでは頂きましょう。
まずは、蓮華で汁を一口。
おぉ、意外なほど味が薄め。
カレーのスパイシーな香りはしっかりとするものの、味わいのベースはあくまでも鰹出汁の効いた上品な蕎麦つゆ。
これは、なかなか面白いバランスです。
さて、主役の牛タンを一ついただいてみるか。
箸で持ち上げると、ずしりとした重み。
そして、そのまま箸で力を入れると、ほろり、といとも簡単に崩れていきます。
これは相当な時間、丁寧に煮込まれている証拠ですね。
一口食べると、その柔らかさにまず驚かされます。
そして噛むほどに、牛タン特有の濃厚な旨味がじゅわっと口の中に溢れ出してくる。
ここで先ほどの「薄味カレー汁」の意図を完全に理解。
なるほど、この牛タンそのものの味を最大限に活かすための、計算され尽くした舞台装置だったのか。
う〜ん、これは美味い。
しかも、この巨大な牛タンの塊が、惜しげもなく5個も入っている。
心ゆくまで、この至福の味を堪能することができます。
こうなってくると、もはや蕎麦は完全に脇役。
もちろん、蕎麦自体の味も決して悪くはないのですが、この牛タンの圧倒的な存在感と美味しさの前では、完全に霞んでしまっていました。
最後に
というわけで、同僚に導かれて出会った絶品の牛たんカレー南蛮。
これは値段以上の価値がある、素晴らしい一杯でした。
カレー南蛮という誰もが知る定番メニューをでありながら、その主役を「蕎麦」から「牛タン」へと、大胆にスイッチさせる。
その見事な発想の転換に、すっかり感服です。
美味しいランチに感謝、ご馳走さまでした。
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