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2018年7月31日火曜日

【観光】北斎の「神奈川沖浪裏」、オリジナルの彫刻があるお寺

季節の記事として、先にアップした紫陽花の服部農園の前後について。
まずは雨が止むまでと、午前中に行った行元寺です。

このお寺は何が見ものなのかというと、波の伊八の彫刻。
 
波の伊八って誰だ?
そんな質問が聞こえてきそうですけど、あの有名な葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」のモデルとなったと言われる波を彫った人といえば、その凄さをわかって頂けるかなと。
ここ行元寺には、正にその波の彫刻があるんです。
 
ん? その横に書かれている幻の又八って誰だ?
それは寺内で教えてもらいましたけど、詳細は後ほど。
 
長い参道にはパネルが展示されていて、なんか懐かしい気がするのは私だけなのかどうか。
いかにも観光地、という感じがありますね。
 
まず目に入るのは山門、江戸時代の建立で緑の中の朱色が鮮やか。
かなり大きな建造物で、存在感はなかなかのもの。
 
本堂は戦国時代の建立。
それだけでも凄いんですけど、ここに幻の又八の彫刻があるんです。
 
又八とは、高松又八郎邦教のこと。
徳川家お抱えの彫物師で、江戸城や寛永寺に彫物棟梁として活躍した人物なんだとか。
 
いずれも消失してしまっているので、幻の冠がついているとのことですけど、この本堂欄間には高松又八郎邦教の銘。
近年の補修の際に発見されたんだそうです。
 
実物を見ましたけど、色鮮やかなのは補修のおかげとして、立体感あふれる彫刻は秀逸。
500円の拝観料を払う価値十分にありです。
 
波の伊八はこの客殿にあって、建物はかなりボロいながらも保存状態はよし。
説明してもらって初めて、あぁこれがその波かと気付くくらいに目立たないものの、よく見るとなるほど、確かに北斎の絵とよく似た構図です。
 
本堂と料金は共通、これはお得さを実感できる彫刻でした。
 
本堂の彫刻、獏と獅子。
これも単独で見ると素晴らしい作、他に目を奪われるので、注意しなければ気付かないほどです。
 
波の伊八が北斎に、それが西洋に伝わって印象派にまで影響を与えたという説明。
確かにその通りだろうけど、極めて細い線での繋がりをここまで強調すると少々胡散臭いかな。
 
ありのまま、彫刻の展示だけで凄さは十分に実感。
見た人にそう言わせる余裕があれば、奥ゆかしいんですけどね。
 
 
行元寺
千葉県いすみ市荻原2136
0470-86-3816
参拝時間 10:00~16:00

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