モーションウィジット

2018年6月1日金曜日

【観光】小鳥の囀りに包まれながら、里見八犬伝の名所に

富山に登り始める前に、寄るところがもう1箇所。
それは「伏姫籠穴」、岩井駅から近い登山口2つのうちの一つに行く途中にあるんです。
 
岩井神社から伏姫籠穴に向かう途中の道、何とも長閑な風景ですね。
写真じゃ伝わりませんけど、右手の森からは小鳥の声がひっきりなし、鶯の鳴き声も珍しくありません。
 
心地よい音や景色、美味しい空気に包まれて。
殺伐とした都会とは掛け離れた素晴らしい場所、極楽に来てしまったような気分になれます。
 
半端なく立派な建物は富山学園。
2016年に開園した、全国初の保幼小中一貫校なんだそうです。
 
豊かな自然に囲まれて、最新の施設で学べるとは。
この地の子供達が羨ましいですね。
 
伏姫籠穴は富山学園を左手に見ながら、細い道を奥に進んでいきます。
学園近辺の駐車場には「学校関係者以外の駐車はお断りです」としつこく書いてあったので、伏姫籠穴の観光客が間違えて停めることがあるんでしょう。
 
伏姫籠穴の入り口に到着。
門構えや奥の石段はそれっぽいものの、「伏姫籠穴」の文字だけが活字っぽいのは何とかならないのかな。
 
ここでこの観光地について軽く解説。
 
伏姫は、南総里見八犬伝の八犬士達の母親…じゃないんだよな。
割腹した傷口から玉が出てきたのをどう説明すれば良いのか。
 
まぁそれはいいとして、伏姫と犬伏が住んでいたというのがこの籠穴です。
 
 
と、ここで大半の方は気付くでしょうけど、南総里見八犬伝というのは江戸時代に滝沢馬琴が書いた小説。
つまり、実話ではないのに何でこんな籠穴があるのか、不思議ですよね。
 
伏姫籠穴の案内板には、以下のような記述があります。
 
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伏姫籠穴について
伏姫籠穴はいつ、だれの手により、掘られたものなのか? それは今なお、謎のままである。
伏姫籠穴の【籠穴】という言葉は、多くの文献により【籠窟】【岩窟】【祠】【洞窟】など、さまざまな言い方がなされていることはおもしろい。
さらに不思議なことは、伏姫も八房も文学の中に登場する架空の主人公であるはずであるが、現実にこうして伏姫籠穴が我々の眼前に存在する事実を、私達はどのように理解すればよいのか、まことに神秘的であり幻想的といえよう。
物語に書かれた空想の世界と、現実との狭間に立つ時、伏姫籠穴は私達に何を語りかけようとしているのだろうか・・・。
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まぁ簡単に言えば、誰かが観光目的で作ったインチキものということですね。
それをここまで軽快に、あっけらかんと説明されるとかえって気分が良くなります。
 
わかっていて楽しむ、というのが大人の対応ですね。
 
木立ちのなかの階段を昇った先には、木製の展望台のような建造物。
よく見ると八角形で、それぞれの柱には八犬士の名前が刻んであります。
 
お、これが籠穴への入り口か。
門扉が開いているということは、入っていっていいんだろうな。
 
籠穴の内部、伏姫の蝋人形があったら不気味だろうなと。
 
そこまで悪趣味ではなく、中には玉が9つ。
八犬士の「仁義礼智信忠孝悌」、大きな白い玉は伏姫を表しているんでしょう。
 
 
南総里見八犬伝、ストーリーはざっくりとしか知らないですけど、いつか時間ができたら読んでみようかな。
 
 
【今日のワンポイント】
・南総里見八犬伝は、98巻106冊という長編の小説。アニメのドラゴンボールの元にもなっているというのは初めて知ったなと。
 

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