・息子がくれた鹿児島県霧島市のふるさと納税返礼品「鳥刺し」。賞味期限との静かなる葛藤の末、食いしん坊の心が勝利。ねっとりとした旨味の生食、焼いても柔らかい加熱調理、両方でそのポテンシャルを堪能。食のリスクと喜びの間で揺れ動いた、ある日の食卓の記録です。
息子から嬉しい贈り物。
鹿児島県霧島市からのふるさと納税の返礼品、「鳥刺し」です。
南九州の食文化として知られる鳥刺し、これは楽しみだ。
賞味期限との静かなる戦い
同封されていたパンフレットに目を通すと、そこには重要な注意書きが…
「商品は生ものです。できるだけ早くお召し上がりください。刺し身⋯発送日から3日以内/(以下略)」
むむっ、我が家にこれが到着して、すでに3日は優にオーバーしています。
これは、刺身で食べるべきか、それとも安全策をとって加熱すべきか…
究極の選択だ。
食いしん坊、かく決意せり
食中毒のリスクは、決してゼロとは言えない。
しかし、解凍したこの美しい鳥刺しを見てほしい。
これを火に通してしまうのは、食文化に対する冒涜ではないだろうか。
そんな大袈裟な葛藤の末、結論は出ました。
食いしん坊の心が、理性に打ち勝ったんですよね。
もちろん、家族には選択の自由を与えます。
妻は「私は焼くわ」と早々に安全策を表明。
生まれて初めて鳥刺しを見るという娘は、興味津々で「じゃあ、一つ二つだけ…」と刺身に挑戦するとのこと。
そして、その娘から飛び出した名言は、「あ、馬刺しの鶏肉版だね」。
うん、まあ間違ってはいないけど、もうちょっと違う言い様もあるだろうに…
でと、肝心の味ですけど、これはもう絶品。
具体的な名前は分かりませんが、モモやムネなど明らかに部位の違うものが数種類。
ねっとりとして甘みのある部位、コリコリと歯ごたえが楽しい部位。それぞれの個性が実に面白い。
九州らしく柚子胡椒や、おろしニンニクと少し甘めの醤油でいただくと、もう箸が止まりません。
焼いてもなお、その実力は衰えず
妻が焼いていたフライパンを借りて、火を通した鶏肉も少々。
新鮮だからなんでしょう、さっと火を通しただけなのに、驚くほど柔らかくジューシー。
鶏肉本来の旨味がぎゅっと凝縮されていて、これはこれでまた違った美味しさです。
究極の親子丼
もう一パックは更に何日か置いてだったので、さすがに鳥刺しは無理だろうと。
試しに親子丼にしてみたところ、これがまたよかったんです。
鶏肉が柔らかいのはもちろん、美味しい出汁が卵に染み渡っているんですよね。
いつもの鶏肉とは格が違う、非常に贅沢な一杯になりました。
最後に
結果としては、私も娘もお腹を壊すことはなかったです。(もちろん、推奨はしませんが)
そして刺し身で美味しいものは、煮ても焼いてもまた美味いということを学習。
素晴らしい返礼品を選んでくれた息子に感謝、ご馳走さまでした。
【おまけのワンポイント】
・鳥刺しは南九州が誇る素晴らしい食文化ですが、カンピロバクターなどの食中毒のリスクは常に伴います。特に、小さなお子様やご高齢の方、体調が優れない方は生での食用は避けるのが賢明。
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