モーションウィジット

2023年3月4日土曜日

【カメラ】写真の色味をカメラで調整、「クリエイティブルック」の実例

【この記事のポイント】
・α7Ⅳの「クリエイティブルック」、現像工程を簡素化してくれる期待をもてる仕上がり



α7Ⅳの売りである機能のなかに、クリエイティブルックがあります。
簡単に言うとカメラに予め設定してある10種類の色味、インスタでいう「フィルタ」みたいなもの。

JPEGにこの色味を適用できるというもので、これを使いこなせば写真の仕上げ工程が楽になるというものなんです。
もう少し具体的に解説します。

まず、写真を撮って家に帰ってからの通常の作業。
1.写真(RAWフォーマット)をMacに取り込む
2.LuminarAIで、1で取り込んだ写真の傾きや色味を調整(これを現像と言います)
3.現像したRAWフォーマットをJPEGに変換
4.JPEGをGoogleフォトにアップロード
5.Googleフォトの編集機能で最終仕上げ

ここまでの工程を経た後、ようやくブログ記事に写真を貼り込んで記事を書き始めるという訳です。

対してクリエイティブルックをフルに活用すると...
1.写真(クリエイティブルックで色味調整済みのJPEG)をスマホに取り込む
2.スマホから.JPEGをGoogleフォトにアップロード
3.Googleフォトの編集機能で最終仕上げ

ブログで使うサイズならRAW現像の手間は本来は不要、これだけでブログ記事の作成に入れ、工程がグッと減るのがおわかり頂けるかと思います。

写真として売るためにしっかりと現像したい写真があれば、ブログ記事を書いた後にMacに取り込んでと。
Googleフォト上で確認、予め写真を絞り込んでから現像作業に入るので効率がいいという訳です。

上述の通りクリエイティブルックには10種類あるので、これがどんな仕上がりになるのかを試してみたい。
まずは以下の3つをピックアップ、どんな仕上がりになるのかを比較してみました。

NT:彩度・シャープネスが低くなり、落ち着いた雰囲気に表現する。パソコンでの画像加工を目的とした撮影にも適している。
VV:彩度とコントラストが高めになり、花、新緑、青空、海など色彩豊かなシーンをより印象的に表現する。
VV2:明るく色鮮やかな発色で、明瞭度の高い画像に仕上がる。

まず、神田明神で撮影した1枚。
クリエイティブルックを適用していないJPEG。
コントラストが強い晴れた日だったので、参拝客の洋服の色が真っ黒ではあるものの空の色はリアルな色に仕上がっています。

NT、ニュートラルの略でしょうか。

彩度が低くなるというのは、空の色をご覧頂ければおわかり頂けるかと思います。
ハート型のおみくじ結びも色味が落ちてしまうので、この写真には明らかに向いていないものですね。

お次はVV(ヴィヴィッド)、空の色とお堂の屋根の色がぱっと明るくなっているのがおわかり頂けるかと思います。
一方、参拝客の洋服は相変わらず真っ黒なのが気になるんですよね。

VV2はVVよりも明る射仕上がり。
空の色はオリジナルに近くなり、ハート型は明るく、参拝客の洋服も色が出てきます。

クリエイティブルックによって確かに写真の雰囲気が変化、この絵ではVV2がベストだという結論です。

更にということで、従来どおりLuminar AIを使って加工したのがこちら。

空の色が劇的に鮮やかになっており、洋服の色もはっきり。
華やかに見えるのはこれですけど、ちょっと色がごちゃつき過ぎているような印象。

やっぱりVV2の方が良い仕上がりだと思います。

次の比較セット、湯島聖堂での一枚。
ここでは黒い門と、絵馬の色の変化にご注目ください。

まずは撮って出しのJPEG、黒に緑の奥行きがあってかなりいい仕上がり。
この写真、結構好きな色です。

NTはどうかというと、これも自然な感じでいい。
絵馬の色が落ち着くので、門が目立つようになりますね。

VVはどうかというと、撮って出しとほとんど変わらないか...いや、門の色味が若干蒼に近いですかね。
これも決して悪くない仕上がりだと思います。

VV2はどうかというと、門は明るく写るものの深みがなくなるなと。
「明るく色鮮やかな発色」というのは確かににその通りですけど、重みがなくなっているというのが正直な感想かな。
屋根のすぐ下の影が潰れていない、というのはこれのいいところです。

最後にLuminar AIでの現像。

門の黒はVVに近く、屋根のすぐ下はVV2に近い。
絵馬の明るさはNTよりも若干華やか、というところでしょうか。

Luminar AIの仕上げが一番いいものの、撮って出し、NT、そしてVVのいずれもも決して悪くはなく、この仕上げだったらブログ写真としては十分だという評価です。

撮る時に適切なクリエイティブルックを選ぶには訓練が必要であるものの、十分に使えるものということを確認。
よし、いろいろ試してみることにしましょう。

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【おまけのワンポイント】
・NT、VV、VV2を含め、他の特徴も一覧でまとめておきます。
ST:被写体・シーンに幅広く対応する標準の仕上がり。
PT:肌をより柔らかに再現する。人物の撮影に適している。
NT:彩度・シャープネスが低くなり、落ち着いた雰囲気に表現する。パソコンでの画像加工を目的とした撮影にも適している。
VV:彩度とコントラストが高めになり、花、新緑、青空、海など色彩豊かなシーンをより印象的に表現する。
VV2:明るく色鮮やかな発色で、明瞭度の高い画像に仕上がる。
FL:落ち着いた発色と印象的な空や緑の色味に、メリハリのあるコントラストを加えることで雰囲気のある画像に仕上がる。
IN:コントラストと彩度を抑えたマットな質感に仕上がる。
SH:透明感・柔らかさ・鮮やかさを持つ明るい雰囲気に仕上がる。
BW:白黒のモノトーンで表現する。
SE:セピア色のモノトーンで表現する。

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