モーションウィジット

2025年12月13日土曜日

【グルメ】セブンのおきりこみで体ポカポカ!昭和の知恵が詰まった郷土料理の滋味深さ

【この記事のポイント】
・セブンイレブンで群馬県の郷土料理「おきりこみ」を発見し即購入。幅広麺と味噌ベースの汁が織りなす滋味深い味わいに、現代のコンビニ流通の進化を実感。


ランチを調達しようとセブンイレブンに寄ってみたところで、普段見慣れない商品を発見。
あれ、「おきりこみ」って何だっけ?



「おきりこみ」、またの名の「おっきりこみ」の方が知名度が高いかもしれず。
群馬県の山間部で古くから食べられてきた郷土料理で、幅広の生麺を、野菜やきのこ、鶏肉などと一緒に味噌や醤油ベースの汁で煮込んだ煮込みうどんです。

群馬県は古くから小麦の栽培が盛んな地域であり、この料理は農家の間で、手間をかけずに栄養を摂取できる知恵として親しまれてきたもの。
麺を「切る」だけで、下茹でせずにそのまま汁に「入れ込む」というシンプルな調理法、これが名前の由来にもなっているんだそうです。

コンビニエンスストアとローカルフードの融合





早速、家のレンジで温めて開封。
味噌をベースとした汁と、煮込まれた野菜のいい匂いが立ち込めます。

具は白菜、大根、鶏肉、ねぎ、人参、ごぼうにしめじなど。
これだけの種類の野菜が入っているのは、非常に健康的で嬉しいですね。

野菜多めで健康にも良さそうな一品、現代の健康志向にもマッチした、伝統的な食の知恵の再評価とも言えるでしょうね。

よし、それでは頂きましょう。

まずはスープを一口… うん、美味いなぁ。
味噌をベースとした汁には煮込まれた野菜から染み出た旨味が凝縮されており、滋味深く身体に染み渡るような優しい味わい。



麺は幅広、これがまたいいんですよね。

おきりこみの特徴である幅広の平打ち麺は、煮込まれることで独特のモチモチとした食感に。
麺自体が味噌ベースの濃厚な汁をしっかりと吸い込んでいます。

汁の旨味を吸った麺と、柔らかく煮込まれた大根や白菜といった野菜が口の中で一体となって溶け合う。
市販品として整った麺に手打ち感はないものの、具材や汁との相乗効果がチルド食品としての完成度の高さを証明しています。

まとめ:ITとロジスティクスが繋ぐ郷土の味



お手軽にローカルフードを味わえるという、セブンイレブンの品揃えに感謝。
全国の郷土料理が、最新の冷凍・チルド技術とコンビニのロジスティクスによって手軽に楽しめるというのは、まさにIT時代の食文化の進化です。

なかなか美味しかったおきりこみ、ご馳走さまでした。




【おまけのワンポイント】
・おきりこみの麺を「下茹でしない」という調理法は、麺の表面のデンプン質が汁に溶け出し、とろみをつける効果に。これにより汁が冷めにくくなるのは、山間部の寒い地域で暮らす人々ための知恵の結晶と言えるでしょう。

2025年12月12日金曜日

【グルメ】麻辣刀削麺に舌が痺れた!四川料理『餃子の郷』の本格的味と、厳しい気候が育んだ食の歴史

【この記事のポイント】
・神田ランチで四川料理の『餃子の郷 神田店』へ。看板メニューの一つ、麻辣刀削麺の複雑な「麻」と「辣」の刺激的な味わいを堪能。


とある出社日、この日のランチは会社の仲間2名とともに神田に。
目指したのは牡蠣料理の『飛梅 神田西口店』です。

あれ?営業しておらず、まさか…



お店に到着したところで… あれ?
12時過ぎているというのに営業しておらず、これはまさか…

お店の方に確認したところ、ランチ営業は暫くおやすみとのこと。
閉店じゃなかったのは何よりですけど、ランチも早く復活してくれることを望むばかりです。

それじゃぁと神田西口商店街を歩いて、さてどこにしようか。
「あ、刀削麺なんてどうです?」と提案、『餃子の郷 神田店』に入ることにしました。

このお店、店舗に奥行きがあって座席数が非常に多い。
なのでランチタイムで満員ということもまずなく、使い勝手良し。
そして何より、本格的な四川料理が美味いんです。

四川の伝統が詰まった麻辣刀削麺





私は麻辣刀削麺980円を注文。

同行の2人はいずれも餃子を追加していましたけど、そういえばここで餃子って食べたことないな。
次回は食べてみようかなんて思いながら、熱々の丼を前にして、よし、頂きましょう。

このお店の麻辣刀削麺は、山椒の痺れ(麻)と唐辛子の辛さ(辣)が見事に調和した、本格的な四川の味を体現しています。

まず目を引くのは、不揃いながらもモチモチとした食感を持つ刀削麺。
これは、麺を削り出して作るという歴史的な調理法によるもので、スープの絡みが非常に良いのが特徴。

濃厚な肉味噌と、唐辛子、花椒が複雑に混ざり合ったスープ、一口すすると舌の上で電流が走るような強烈な「麻」の刺激。
この「麻」と突き抜けるような「辣」、豚骨や鶏ガラをベースとした深い旨味と組み合わさることで、ただ辛いだけではないんです。

四川料理は、内陸部の厳しい気候の中で食欲を増進させるために発達したという歴史的背景があり、まさにこの麻辣刀削麺はその哲学を忠実に守っているじゃないかなと。
ボリュームも満点、食べ終わる頃には身体が芯から温まり、午後の仕事への活力が湧いてくる一杯でした。

終わりに



いや〜、今日も美味しかった。
狙った店に入れなかった際の代替案として選択したんですけど、結果として大満足のランチ。
身体を温めるのにもいいホットな一杯、ご馳走さまでした。





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2025年12月11日木曜日

【ふるさと納税】胃が驚くほどの「極上のサシ」!長崎牛ステーキで直面した、脳と身体の贅沢な葛藤

【この記事のポイント】
・ふるさと納税の返礼品、長崎県西海市からの長崎和牛ステーキをステーキに。上質な和牛の美味しさを堪能しつつも、サシの多さによる胃の限界に直面という贅沢な悩みに…


長崎県西海市からのふるさと納税返礼品、品物が違ったというのは以前書いた記事でお伝えした通りです。

本来の返礼品、ステーキ用の長崎牛が届き、夕食にと考えたところで一つ問題が…
実は、我が家は和牛のサシがあまり得意ではない、つまり胃もたれしやすい体質なんですよね。

とはいえ、昨年いただいた長崎牛は美味しくいただけたという実績あり。
きっと今回も美味しく食べられるでしょう。

ちなみに長崎和牛は、温暖な気候と豊かな自然の中で育まれており、肉質はきめ細やかで赤身と脂のバランスが非常に優れているのが特徴。
脂身(サシ)は適度でありながらもその口どけが良く、胃もたれしにくい上品な味わい。
なので赤身好きや脂に強くない人にも受け入れられやすい、そんな評価が高いんだそうです。



今回もボリュームたっぷり。
娘と2人、2枚あるので1人1枚… と一瞬考えたものの、やっぱりちょっと多いかな?

重量を計ってみましょう。



おぉ、1枚215gもあるぞ…

ステーキハウスの標準的なサイズを優に超えるこのボリューム。
こりゃ1人1枚は絶対無理、半分こにしておきましょう。

ここで、ステーキの焼き方をAIアシスタントのGeminiに聞いてみました。
・まず強火で表面を素早く焼き固めることで、旨みを閉じ込めること。片面約30秒〜1分ほど焼き色がつくまで焼きます。
・次に、火加減を調整し、好みの焼き加減に応じて火を弱める。
・余分な脂はキッチンペーパーで拭き取り、焼き上がったらアルミホイルで包み、5分ほど休ませる。

なるほど、余熱調理を推奨していますね。
こうすることで肉汁が落ち着き、柔らかく仕上がるという肉の細胞レベルでの科学的な調理法。

焼き加減の計算と実食





よし、できた。
この和牛は比較的薄いので、レアを目指して焼いても、休ませる間に余熱でミディアムレアになるだろうという読みはぴったりでした。

焼き加減は上々、よし、それでは頂きましょう。



カットした和牛、まずは一口… おぉ。

口に入れた瞬間、長崎牛特有の上品な脂の甘みがじゅわっと広がり、同時に濃厚な赤身の旨味が追いかけてきます。
アルミホイルで休ませた効果なのか肉質は驚くほど柔らかく、噛むほどに肉汁が溢れてくるのがわかるなと。

和牛特有の香ばしい風味と、塩胡椒のシンプルな味付けが完璧に調和。
いや〜こりゃ贅沢だ。

な〜んて、3切れほど食べ進めたところで…
う〜ん、やっぱり脂が気になる。

口の中でとろけるような脂の甘み、最初こそ至福の味わいなんですけど…
数切れ食べ進めるうちに、胃の腑にじわりと重みがのしかかってくるのを感じます。

これは、美味しいと感じる脳の指令と、消化を司る胃が発する「これ以上は無理だ」という身体からの信号の衝突?



赤身の旨味は最高なんですけど、和牛の脂は私の胃にはパンチが効きすぎ。
100gちょっとなので問題ないだろう、なんて思っていたのは幻想で、やはり和牛の脂は少量しか食べられずです。

娘も私に同じく、和牛の脂には強くない。
親子揃って、頑張って自分の分は食べきろうと、大根おろしでさっぱりさせながらの完食でした。

終わりに



美味しいと感じるにも関わらず、量は食べられないものなんですよね。
それはまぁともかく、高品質な長崎和という返礼品に感謝。

ご馳走さまでした。




【おまけのワンポイント】
・和牛のサシ(脂肪)の主成分はオレイン酸で、この融点が低いことが「口どけの良さ」の理由。長崎牛のように、日本の各地域で独自の進化を遂げたブランド牛は、その地域の気候や歴史的な飼育方法といったローカルな知恵と、現代の遺伝子・飼育管理技術が融合したアグリテックの結晶とも言えるでしょう。

2025年12月10日水曜日

【グルメ】「麻」が効いた本格麻婆豆腐!台湾料理店『百楽門』はボリュームと高コスパの隠れ名店

【この記事のポイント】
・東武アーバンパークライン高柳駅近くの台湾料理店『百楽門』でランチ。ボリューム満点の麻婆豆腐セットを注文し、その本格的な「麻(しびれ)」の効いた味わいとコスパに感心。


とある休日、山登りの師匠とともに東武アーバンパークラインの高柳駅に。
近くにあった『百楽門 高柳店』でランチを食べることにしました。



『百楽門』というのは台湾料理店、千葉県のこのエリアに何軒かお店を展開しているようです。

昔から変わらずあるという、派手すぎないこの外観。
こういう佇まいは長く地域に根付いている証拠であり、味に裏打ちされた確かな実力を持っているんですよね。

定食は高コスパ





今回注文したのは麻婆豆腐定食。
台湾料理のお店で麻婆豆腐ってありなのか?という疑問を覚えながらでしたけど、私ゃ麻婆豆腐が大好きなんですよ。

値段も安く…むむっ、細かくは覚えていないですけど、確か880円だったような。
それでこのボリュームというのは、超お得と言えるのではないかな。

よし、それでは早速。頂きましょう。

台湾料理店の本格麻婆



まずはサラダから。
ごく普通ではありますが、野菜は新鮮でシャキシャキとしていい味です。

セットのたまごスープの塩加減もいい感じで、これだけで、このお店は正解だったなと確信。

さて、メインの麻婆豆腐はと。



この百楽門の麻婆豆腐は油と唐辛子がしっかりと使われており、本格的な雰囲気。
一口食べると、まず感じるのは、山椒の「麻(マー)」、つまり舌を痺れさせるような本格的な刺激です。

これは、日本の家庭料理としての麻婆豆腐とは一線を画す、四川料理のエッセンスを強く受け継いでいる証拠。
その辛さと痺れが食欲を強烈に刺激、ご飯のおかずとして非常に優れているので箸が… いやスプーンが止まらない。

それにしても「一人で食べる量じゃない」と感じるほどのボリューム、なかなか減らないという嬉しい悲鳴を上げながら食べ進めます。
辛いものが好きな私にとって、このダイレクトに来る辛さと、旨味が絡み合った深いコクは、まさに至福の味わい。

台湾料理店でありながら、中国大陸の食の伝統も受け継いでいるという、歴史的な食の広がりを感じさせる一品。

終わりに



麻婆豆腐はお店によって味にバリエーションはありますけど、どの店も十店十色で美味。
今回の『百楽門』の麻婆豆腐は、その中でもコストとボリューム、そして本格的な「麻」の要素が際立っていました。

台湾料理のルーツは、大陸からの移民の料理。
国民党政府が台湾に移って以降、中国各地の料理人が台湾で腕を振るった歴史があるんだそう。
台湾料理店で本格的な四川風麻婆豆腐が提供されるのも、食文化の融合の歴史を考えれば頷けますね。

いや〜美味しかった、ご馳走さまでした。






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2025年12月9日火曜日

【グルメ】満席が導いた偶然!南インド料理『BODHISENA』でバトゥーラと三種のカレーを堪能

【この記事のポイント】
・神田でのランチは南インド料理の『BODHISENA』へ。特徴的な揚げパン「バトゥーラ」と三種のカレー(ラジマ豆、カルカタチキン、プラウンクルマ)を堪能。

とある出社日のランチ、この日は会社の仲間4人ととんかつを食べようということに。
神田界隈はとんかつの名店も多いんですけど、この日は内神田一丁目の新しいお店を目指しました。
初めて行くそのとんかつ屋に到着したところ…
え、もう満席?
まだ11時45分だというのに、やはり人気があるお店なんだなと、神田界隈のランチ戦争の激しさを実感です。
仕方ないので、目的を変えて近くにある別のお店を探すことに。
と、ここで目に止まったのが『BODHISENA(ボーディセーナ)』という、真新しいインド料理店でした。

まだオープンして間もないような綺麗な店構え。
メニューをみると、普通のインドカレーとは若干違う写真だな…
あ、南インド料理なんだ。
南インド料理は、魚介類やココナッツミルク、タマリンドなどを多用するのが特徴。
小麦粉が主体の北インド料理に比べてサラサラとしたスープ状のカレーが多く、スパイス使いも軽やかで酸味や辛味が際立つんだそう。
南インド料理にココナッツや魚介が多用されるのは、地理的に海に近く、また海洋貿易を通じてスパイスが早くから流入した歴史があるから。
小麦が主体の北インドとは食文化の歴史が異なることが、サラリとしたスープに表れているようです。

特徴的な揚げパン、バトゥーラとの出会い


私がオーダーしたのはおすすめカレー3種セット、価格は1,200円。
セットの中で特に特徴的なのは、大きな揚げたナン、バトゥーラというやつです。

バトゥーラはナンの仲間、生地を油で揚げて作られるため、ドーナツのように大きく膨らんでいるのが特徴。
小麦粉にヨーグルトやイーストを加えて発酵させることで、ふっくらとした食感を生み出します。
揚げたては外側がサクッ、中はモチッとした食感。
カレーにつけて食べるとその軽い油分とカレーのスパイスが混ざり合い、ナンとは違った美味しさを楽しむことができるんだとか。
よし、それでは頂きましょう。

三種のカレーの競演



三種類のカレーの構成は、甘口、中辛、辛口と、テイストのグラデーションが楽しめるセットでした。
甘口は、ラジマ豆のカレー。
ラジマ豆(金時豆)をトロトロになるまで煮込んだカレーは、豆の素朴で優しい甘さが際立っています。
スパイスは控えめで、どこか和食の煮物にも通じるような、ホッとするような口当たり。
このカレーは、辛いものが苦手な人や、他の刺激的なカレーの合間に口を休ませるためのバッファ的な役割なのかな。
中辛は、カルカタチキン。
カルカタチキンは、おそらくインドの都市コルカタ(旧カルカッタ)に由来する、その名の通りチキンをメインにしたカレー。
サラリとしたスープの中には、骨付きのチキンが入っており、鶏の旨味がスープ全体に溶け出しています。
中辛とはいえ、複数のスパイスが複雑に香り、南インド料理らしい、わずかな酸味とシャープな辛さが食欲を刺激します。
辛口は、プラウンクルマ(海老)。
クルマ(Korma)とは、ヨーグルトや生クリーム、ナッツなどを使って煮込む、濃厚でクリーミーなカレーを指すんだそう。
このプラウンクルマは辛口というだけあって、海老の濃厚な出汁とココナッツミルクの甘さの奥にしっかりとスパイスの熱量が感じられます。
海老のプリプリとした食感と、濃厚なルーが絶妙に絡み合い、三種の中で最も深いコクと後を引く辛さが印象的でした。

終わりに


珍しい味わいに感謝、ご馳走さまでした。
当初のとんかつという目的から外れたものの、南インド料理という異文化の味に触れることができ、結果的に非常に満足度の高いランチだったなと。
これもまた、神田という多様な文化が交差するエリアならではの都市の面白さですね。




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2025年12月8日月曜日

【文具】万年筆が伝える「書くことの悦び」!世界最古メーカーがもたらすPC時代の手書き文化の価値

【この記事のポイント】
・会社のレイアウト変更に伴う整理で、長年保管されていたウォーターマンの万年筆を発掘。インクが出ないというアナログな問題に、娘のデジタルな検索能力で対処。万年筆を使うことで取り戻した「書くこと」の悦び、手書き文化の価値を実感。


会社のレイアウト変更でデスクワゴンが廃止されることになり、代わりにロッカーが充てがわれることに。
荷物の収納量が減るので整理をしなければならずでしたけど、予想していた通り、もはや不要な書類ばかりでした。

そんななか、あれ、これ何だっけ?と目に止まった箱。
中には、すっかり忘れていた万年筆が入っていました。



これ、確か社内研修に参加した際、卒業記念に貰ったものだったかな。

私のイニシャルも刻まれていて、安物ではないような、しっかりとした作りです。
「WATERMAN」と書いてあるのでネットで調べてみると、万年筆の歴史において非常に著名なメーカーとのこと。

Geminiに調べてみてもらったところ…

ウォーターマンは、1884年にルイス・エドソン・ウォーターマンがニューヨークで創業した、世界最古の万年筆メーカーの一つ。
「毛細管現象」の原理を応用し、インク漏れを防ぐ実用的なフィードシステムを開発したことで知られている。

この技術革新が、万年筆を実用的な筆記具として広く普及させる上で決定的な役割を果たした。
高い技術力と洗練されたデザインは、長らくフランスのパリを拠点に、高級筆記具の地位を確立している。

そうか、なるほど。
そういえば、大学生時代は万年筆を使っていたっけ。

それまでのシャーペンから卒業し、初めて万年筆を使い始めた時は、何だか大人になったような気分にさせてくれるアイテム。
社会人になってから、利便性の高いボールペンやPC入力に取って代わられたのは、思考のスピードに合わせて「書くこと」を楽しむ余裕がなくなったから、なのかな。

最近はPCがメインでノートは補助的なものなので、突然のインク切れやメンテナンスの手間でも業務に困ることはほぼないはず。
よし、これをちょっと使ってみようかなと、デジタル時代だからこそのアナログな回帰を試みることにしました。

万年筆の復活劇





ところでインクってどこで買えばいいんだ… あ、そうだ!
勤務先では万年筆も扱っている、なんて娘が言っていたのをふと思い出しました。

早速聞いてみると、勤務先の詳しい人に聞いてみてくれるとのこと。
その日の夜、「これならば大丈夫と言っていた。」とインクのカートリッジを持ってきてくれたんです。

娘のネットワークを駆使した情報収集能力に感謝しつつ、よしと装着してみると、カチンと心地よい音。
それでは試し書き… あれ、書けないぞ。

あぁそうか。
万年筆は毛細管現象でインクが吸い上げられてくるので、暫く待たなければいけないんでした。

10分ほど待って、改めて試し書きを… むむっ。
まだ駄目か…

その後もインクが出てこず、こりゃもしかして壊れているのかな…
貰ったのは多分20年ほど前、一度も使ってはいないものの、長年の放置で経年劣化してしまったのかなと諦めかけたところ…

ここで再び娘が大活躍。
スマートフォンでネットを検索し、「インクが出てこない場合は、ペン先に濡れたティッシュを当てる」というのを発見してくれたんです。

毛細管現象の理屈を考えれば、インクの通り道であるフィード部分に外部から水分を供給してやれば、インクが流れ始めるのは確かにその通り。
言われた通りにやってみたところ、一瞬にして問題は解決でした。

万年筆がもたらす「書く」という体験の深化



最初は書きにくさを感じるものの、書き慣れてくるとなかなか。
万年筆は、紙の上を滑るような、なめらかで独特な筆記感をもたらしてくれます。

筆圧によって線の太さや濃淡が微妙に変化し、書き手の個性が文字に深く反映されるのが魅力。
インクが紙に染み込んでいく様子や、その色合いの変化を視覚でも楽しむことができます。

思考のスピードをあえて落とし、「文字」そのものを丁寧に書き出すという行為。
これはデジタル入力では得られない、自己と向き合う瞑想的な時間というと大げさ過ぎるかな。

終わりに



この万年筆の復活劇は、アナログな道具の問題をデジタルな検索技術(娘)が解決するという、なんとも現代的な出来事。
これを機に、普段のノートに万年筆で書くという行為を意図的に継続してみようと思います。

あ、万年筆を無くさないよう、要注意ですね。




【おまけのワンポイント】
・毛細管現象は、インクジェット印刷技術などにも応用されている極めて基礎的で重要な物理現象。19世紀に確立されたアナログ技術が、現代の最先端ITデバイスの製造にも根付いているというのは、歴史と技術の深いつながりを示していますね。

2025年12月7日日曜日

【ふるさと納税】高知芸西村のカツオのたたき1.5kg!ポン酢vs海洋深層水塩で味わう伝統料理

【この記事のポイント】
・高知県芸西村からのふるさと納税返礼品「訳ありカツオたたき 1.5kg」が到着、その量に嬉しい悲鳴をあげながらも、ポン酢と海洋深層水塩という二通りの食べ方でカツオのたたきを心ゆくまで堪能。


高知県芸西村からのふるさと納税返礼品、「訳ありカツオたたき 1.5kg」が到着。

非常に魅力的なものが届いたんですけど… あれ、頼んだっけか?とまずは戸惑うことに。
過去の注文履歴をサイトで確認すると、昨年末にまとめて注文したものの一つでした。

そうだ。
他のふるさと納税の品とあわせて一気に届くと大変なことになるだろうと、今年の10月指定で送ってもらうことにしたんでした。

過去の記事に書いた通り、今年は9月に返礼品をまとめて注文。
昨年12月時点では、まさかこんなことになっていようとは予想もしていなかった、ということですね。

「訳あり」がもたらす最高のコスパ





パッケージはこんな感じで、カツオのたたきという超美味なものが雑然と詰め込まれています。
これは「訳あり」だからでしょうけど、「訳あり」って一体どういうことだ?

説明を読むと、形が悪かったり、重さが規格外だったりするものらしい。
味に影響はなし、消費者にとっては最高のコストパフォーマンスを提供する「現代の掘り出し物」ですね。

日本の漁業では、規格外品をいかに流通させるかという課題が長年あったよう。
ふるさと納税は、これを解決する一つの有効なプラットフォームになっているんだなと。

とはいえ、冷凍とはいえ1.5kgはちょっと多過ぎだよな…
冷凍なので3ヶ月は保つものの、こりゃ気合を入れて食べなければ。

よし、まずは明日食べる分として、2つ解凍しておこう。

贅沢すぎる晩ごはん



翌日、解凍されたカツオをカットしていったんですけど…
こりゃ娘と私の2人分にしては明らかに多過ぎるぞ。


娘はこの皿の半分も食べられないだろうし、私が頑張るっきゃない。

覚悟を決めて、よし、それでは頂きましょう。



味付けは2種、まずはカツオのたたきの定番、ノーマルにポン酢で。

ポン酢のキリッとした酸味と柑橘の風味が、カツオの持つ濃厚な赤身の風味をさっぱりと引き立てます。
分厚く切られたカツオのたたきは、表面の香ばしい藁焼きの風味と、中心部の瑞々しい食感のコントラスト。

ニンニクやネギといった薬味と一緒にいただくことで、カツオの持つ鉄分由来のクセが中和され、洗練された旨味だけが残る。
この食べ方は、カツオのたたきを日本の食文化として確立させた、歴史的な知恵の賜物と言えるでしょうね。



もう一品は塩、カツオと一緒に送られてきた高知県室戸の海洋深層水塩を使ってと。

塩で食べるカツオのたたきは、ポン酢とは全く異なる、素材の持つポテンシャルを最大限に引き出す食べ方です。
海洋深層水塩のミネラル分、カツオの濃厚な旨味をさらに深く掘り起こし、雑味のないピュアな美味しさが際立つ。

藁焼きの香ばしさが口の中でダイレクトに感じられ、赤身の持つ深いコクと完璧に調和。
油分が少ないカツオの身を塩が適度に引き締め、薬味を添えることでまるで上質な肉を食べているかのような贅沢な満足感が得られます。

終わりに



な〜んて。
グルメぶった感想を考えつつ、頑張って皿の2/3ほど食べましたけど、もうこれだけでお腹いっぱい…

結局この日の晩ごはんはカツオと味噌汁のみ、ご飯など他は一切食べられずでした。
気合を入れ過ぎ、完全にやり過ぎてしまった…

とはいえ、美味しいカツオのたたきを心ゆくまで、胃袋の限界まで食べられた。
これは最高の贅沢、そう解釈することにしましょう。

美味しい返礼品に感謝、ご馳走さまでした。
(あ、まだ冷凍庫にいくつか残っています…これもまた次なる試練かな。)




【おまけのワンポイント】
・カツオの一本釣りは、江戸時代から続く高知県の伝統的な漁法。漁獲したカツオをすぐに船上で捌き、藁(わら)で炙ることで、鮮度を保ちつつ、独特の香ばしい風味を付けるという技術は、まさに海洋技術と食文化の結晶です。

2025年12月6日土曜日

【イベント】激混み駅を避けて裏ルートへ!『ぎょうざの満洲』の料理とビールでコスパいい打上げランチ

【この記事のポイント】
・入間基地航空祭の帰路、裏ワザルートである「狭山市役所門」を利用して西武新宿線狭山市駅へ。激混みの駅を避け、「ぎょうざの満洲」でランチ、ビールと看板メニューの餃子、そしてソース焼きそばで満腹に。


入間基地航空祭を見終えて、仲間2人とさて、ランチを食べに行こう。

といっても26万人も集まる航空祭の直後、ランチは狭き門。だろうなと。
どこもかしこも、行列必至なのは目に見えていますね。



入間基地からの最寄り駅は稲荷山公園駅ですけど、当然ながらこちらはいつも激混み。
なので入間基地からの帰路としていつも選んでいるのは、西武新宿線の狭山市駅なんです。

以前は一旦入間基地北門を出てから向かっていた狭山市駅ですが、昨年から「狭山市役所門」を開放しているとのこと。
こちらへの道を初めて歩いたところ、予想していたよりも遥かに近くて楽でした。

でもその分、狭山市駅に向かう人も多くなるので、当然ながら駅入口も混雑。
ならばと駅前を横目に、駅近くでランチにすることを即決です。

ぎょうざの満洲でのヒューマンエラー





狭山市駅近くにある『ぎょうざの満洲』に行ったところ、うわ〜ここも混んでいるなぁ。
待ちリストに名前を書いてと、1,2,3…前には20組以上いますねぇ。

さぁどうしようか… 先ほど見た狭山市駅は入場規制をしているようだしなぁ。
電車に乗って他の駅まで行って食べるにしても、狭山市駅に入るだけでも待つことは間違いないんですよね。

だったらまだ確実なのは、『ぎょうざの満洲』の行列。
よし、待つことにしようと冷静に判断です。


と、ここから30分ほど経過。
待ちリストを見に行くと、よし、あと数組か。


更に10分ほど経過して見に行くと… あれ?
名前に横棒が引いてあって消されているぞ!

近辺にいたので、名前を呼ばれていないことは間違いなし。
どうやら他のお客さんを呼んだ時、店員さんが間違えて我々を消してしまったようです。

店員さんにその旨を伝えに行くと、申し訳ないと平謝り。
40分も待ってのことだったので、いや〜、焦りました。
混んでいる状況なので発生したであろうヒューマン・エラー、これもまた一つの思い出になる体験ですね。

ほどなく呼ばれて、いよいよ店内へ。
いや〜お腹へったな〜。

疲労を癒やすビールとソース焼きそば




こういう時は、まずはビールとツマミ。

よし、それでは今日もお疲れさま、乾杯!
グビッと飲み干すコップ1杯のビール、イベント後の疲労を癒やす命の水のような美味しさ。

ツマミは国産ハーブ鶏のよだれ鶏、270円と安いながら味はなかなかよし。



お〜、餃子もきたきた。
『ぎょうざの満洲』というぐらいなので、餃子は当然ながら美味しいんですよ。

満洲の餃子は、皮がパリッとしていながらもっちりとした食感を両立させているのが特徴。
国産の豚肉と野菜のバランスが絶妙な餡、ジューシーながらも後味がしつこくないんです。

餡から溢れる野菜の甘み、これが肉の旨味を一層引き立てているのがわかります。
この高いクオリティとリーズナブルな価格設定は、まさに現代の大衆食の最適解と言えるでしょう。



今日は焼きそば、そんな気分だったのでメインはこれ。
ぎょうざの満洲のソース焼きそばは、シンプルな見た目ながら、確かな満足感がある一品。

太めの麺が使用されており、モチモチとした弾力のある食感、ソースの風味とよく絡み合う。
特製のソースは、酸味と甘みのバランスが良く、香ばしく炒められた豚肉やキャベツといった具材の旨味を引き立てています。

屋台の焼きそばのようなジャンキーな要素と、定食屋の丁寧さが同居した味わい。
餃子と並ぶこの店のもう一つの顔、600円というコストパフォーマンスの高さ、そして安定した美味しさ、これが多くの人に愛される理由なんでしょうね。

終わりに



いや〜、生き返った気分。
お手頃価格で空腹を満たしてくれた『ぎょうざの満洲』に感謝、ご馳走さまでした。


このルートで帰るもう一つの楽しみは、帰投する機を見ることができるということなんですけどね。
暫く待ってみたんですけど、上空を通過したのはUH-60J(ブラックホーク)のみ。

戦闘機は何時になるかわからずなので、よし、そじゃ次は百里基地航空祭ね。
なんて言いながらこの日は解散。

お疲れさま。
楽しい1日、ありがとうございました。






関連ランキング:餃子 | 狭山市駅


2025年12月5日金曜日

【イベント】ブルーインパルスが魅せる!アクロバット飛行に凝縮された確たる信頼関係と究極の技術

【この記事のポイント】
・入間基地航空祭の目玉、ブルーインパルスの曲技飛行。テイクオフの変化や、チェンジオーバーターン、4シップインバーテッドなどの曲技を堪能。


昨日の記事の続き、いよいよ入間基地航空祭のハイライト、ブルーインパルスの出番。
会場全体が静まり返る中、パイロットたちがコックピットに乗り込み、エンジンに火が入ります。



いよいよテイクオフ… あれ?
これまでは4機揃っての編隊離陸が多かったのですが、今回は3機。

演技構成の変更があるのかどうか。
いずれにせよ、3機が編隊を組んで力強く滑走、一瞬のインターバルで次々と大空へ駆け上がっていく姿は壮観です。



上空では4機揃って、密集隊形での飛行を披露してくれました。

4機の機体が寸分たがわぬ距離で飛行する様子。
パイロットたちの高度な集中力と連携を示す、ヒューマン・ファクターの極致ですね。

ただ、この写真はISO感度設定を間違えているので粗い…

曲技飛行の美学と技術



私が大好きなチェンジオーバーターン。



チェンジオーバーターンは、縦一列の隊形で進入後、2機が同時に上方に展開、瞬時にデルタ隊形に変換するという技。

各パイロットが互いの速度と高度を正確に共有し、操縦技術で実現しているからこそ可能な高度な連携技です。



5番機が空高く駈け上がっていきますけど、上空に厚い雲。
雲を突き抜けて行くんじゃないかと心配になるものの、そこはちゃんと計算されているので心配無用。

ブルーインパルスの演技には、天候によって三つの区分が設けられているんです。
雲底の高さに応じて、最も高度を使う「第1区分」、中程度の「第2区分」、低高度での演技に限定される「第3区分」。
安全を最優先するため、常にその日の気象条件で最適な演技が選択されています。

この日は雲があっても、「第1区分」でした。



連射で撮影しても、なかなか上手く撮れない2機のクロス。
重なった瞬間がベストなんだろうとは思うものの、スモークが交差しているというのもまた美しいんじゃないかなと。



4シップインバーテッドは、4機の機体が編隊を組みながら、機体を上下逆さまにした状態(インバーテッド)で飛行する極めて難易度の高い曲技。

背面飛行中は機体の操縦特性が通常とは大きく異なるだけでなく、パイロットは通常時とは真逆の操作をすることになります。
この状態で接近した編隊を維持するということは、物理的な負荷だけでなく、精神的な集中力も極限まで高めなければならない。

まさに熟練の職人技と言えるでしょうね。



ワイドトゥデルタループ、スケールがデカい技です。

この技は、まず5機が大きな間隔(ワイド)を空けた編隊で進入し、そのまま垂直に急上昇。
ループ(宙返り)の頂点付近で、機体が互いに接近し、密集した三角形(デルタ)の隊形へと変化させます。

そして、そのまま急降下しながらループを完了させるという、隊形変化と垂直機動を組み合わせた、ダイナミックで高度な曲技。



6機揃って上空を通過。
ブルーインパルスの機体であるT-4は練習機なので、音が静かなんですよね。

陽光を浴びる機体とスモーク、いや〜美しい。
静かながらも力強いその飛行は、日本の航空技術の洗練された一面を物語っています。



上向き空中開花とスタークロス。

上向き空中開花(サークル&アローズ)は、5機が会場中心に向かって一直線に突入し、そこから急上昇しながら一斉に外側へ拡散、空中に大きな花を描くような技。
その後、スタークロスで空中に星を描き出します。

会場の観客すべてに最高の感動を届けるよう、空間的な配置とタイミングが綿密に計算された演出の集大成だなと。



ラストを飾るのはコークスクリュー。

コークスクリューは、5番機が6番機の周りを螺旋状に回転しながら飛行する曲技。
その名の通り、コルク抜きのように回転しながら上昇または下降していくさまは、アクロバティック飛行の極致です。

編隊の軸となる機と、周囲を回転する機体の間で速度と距離の厳密な同期が求められる。
一歩間違えれば接触事故に繋がりかねない、究極の信頼関係の上に成り立つ技なんですよね。

終わりに



いや〜、相変わらずの素晴らしい演技、時を忘れて感動に浸れた事に感謝です。

青空に描かれるスモークの軌跡は、一瞬で消えるアートのようなもの。
写真という形でその美しさを残せるのは、写真趣味を持つ者にとっての至福ですね。

さてと、今年の入間基地航空祭はこれでお終い。
次はランチにというところで、続きはまた明日。




【おまけのワンポイント】
・ブルーインパルスの演技に使用されるスモークは、航空機のジェットエンジン排気口に燃料(主に軽油)を噴射して、その熱で気化・白煙化させるという、比較的シンプルなアナログ技術。