・山登りの師匠に誘われて、埼玉・巾着田の曼珠沙華まつりへ。大混雑を避けるため、早朝5時半過ぎの電車で出発。一眼レフのバッテリー切れというアクシデントに見舞われつつも、見頃終盤の赤い花、満開の白い花のコントラスト、そして朝日を浴びて輝く真紅の絨毯の絶景を堪能。
10月初めの週末。
山登りの師匠から、「巾着田の曼珠沙華、今週末が見頃の最後らしいので行きませんか」とのお誘い。
よし、真紅の美しい景色を見納めに行くとしますか。
早朝の池袋駅と、まさかのアクシデント
巾着田の曼珠沙華まつりは、例年大変な混雑になるんだそう。
そこで、師匠が立てた作戦は、「朝早い電車で行き、混雑が本格化する前に見てしまおう」というものでした。
待ち合わせは、西武池袋駅、5:38発の飯能行き。
こんなに早い時間の西武池袋駅は初めて、さすがにまだ人もまばらです。
電車に揺られること1時間ちょっと。
飯能駅の乗り換えもスムーズで、巾着田の最寄り高麗(こま)駅に到着です。
駅前では名物のトーテムポール…じゃなかった、「将軍標(チャンスン)」がお出迎え。
さて、写真を撮ろうかとリュックから一眼レフを取り出すと…
むむっ! まさかの、バッテリー切れ!
知らぬ間にリュックの中で、電源スイッチがオンになっていたみたいです。
これじゃ1kg以上もある、ただの重たい荷物か…
そうだ。
スマホのバッテリー切れ対策で、モバイルバッテリーは持ってきている。
これをカメラに接続し、巾着田まで歩く間に少しでも充電されてくれれば良いんですけど…
見頃終盤の曼珠沙華と、白い輝き
高麗駅から歩くこと15分ほど、目的地の巾着田に到着です。
この「巾着田」というユニークな地名、蛇行して流れる高麗川によって、きんちゃく袋のような形に囲まれた地形であることから名付けられたそうです。
まさに、自然が作り出した天然の舞台だなと。
園内に足を踏み入れると、そこは見渡す限りの真紅の世界。
そろそろ見頃も終わり、少し枯れかかった花も目立つものの、きれいな場所を探してカメラを向ければこの通り。
一眼レフのバッテリーもどうにか少しだけ復活してくれていて、背景をぼかした雰囲気のある写真を撮ることができました。
赤い花は終わりかけの一方、白い曼珠沙華はまさに今が真っ盛りといった様子。
群生する赤い花も圧巻ですけど、こうして花の形がはっきりと分かる白い曼珠沙華にも凛とした美しさがありますね。
朝の静寂と、光の訪れ
園内を散策していると、お腹が空いてきます。
地元駅で電車を待ちながらパンを1つだけ食べてはきたものの、ここで何かご当地の美味しいものでも食べられれば、と思っていたんですけど…
さすがに、朝の7:00過ぎという時間では、まだ売店も開店準備の真っ最中。
まぁこれは仕方ないでしょう。
再び曼珠沙華の花畑へと戻ると、おぉ、木々の間から朝日が差し込んできましたよ。
花を撮る時、やはり太陽の光は最高の演出家。
光を浴びた花びは鮮やかな赤色に輝き、一層その美しさを増します。
朝早い時間だというのに、園内にはそこそこの数の人々が訪れています。
その誰もが、カメラやスマートフォンを片手に、この絶景を思い思いに切り取っていました。
これは師匠の言葉に従って、早く来たのは大正解だった。
混雑がピークになる時間帯には、この遊歩道も前に進むことすら一苦労になるんだそうです。
橋を渡り、次なる目的地へ
さて、曼珠沙華を堪能した後は、次なる目的地の高麗峠へと向かいます。
近道である「ドレミファ橋」は、残念ながらこの日は閉鎖。
大勢の観光客が訪れるこの時期、幅の狭い橋での事故を防ぐための安全対策なんでしょうね。
代わりに渡ったのがこちらの「あいあい橋」、巾着田の高麗川に架かる歩行者専用の橋です。
橋長91.2m。木製のトラス構造の橋としては、日本一の長さを誇るんだそう。
少し遠回りにはなったものの、いよいよ高麗峠のハイキングコースへ。
天気もよくて気持ちいい道を進んでいこうというところで、続きはまた明日。
【おまけのワンポイント】
・巾着田のある高麗(こま)の地名は、7世紀に朝鮮半島の高句麗(こうくり)が滅びた際、日本へ渡ってきた多くの人々がこの地に集められ、「高麗郡」が置かれたことに由来。駅前の将軍標(チャンスン)も、そうした歴史的な繋がりを象徴するものなんですよね。