【この記事のポイント】
・とあるお祝い事で、日本橋高島屋の『フォカッチェリア・ラ・ブリアンツァ』を再訪。ドリンクより先に前菜が提供されるという計らいに感謝しつつ、名物「フォカッチャ・ディ・レッコ」や絶品和牛ステーキなど、カジュアルながらも本格的なイタリアンのコースを堪能。
とある休日、この日はささやかなお祝い事があり、『フォカッチェリア・ラ・ブリアンツァ』でランチをすることに。
このお店には
以前にも一度訪れたことがあり、その時に食べた名物の「フォカッチャ・ディ・レッコ」の味が忘れられず。
お祝いの席にもぴったりな華やかさがあり、何より日本橋高島屋の中というアクセスの良さも魅力なんです。
カジュアルに楽しむ、本格イタリアン
このお店は高級店のような堅苦しさがなく、カジュアルで開放的。
こういうリラックスできる空間は、お祝いの席をより楽しいものにしてくれます。
さて、今日は土日祝限定のランチコース。
どんな料理が出てくるのか、楽しみです。
粋な計らいから始まる、前菜の時間
まず運ばれてきたのは、前菜の盛り合わせ。
サーモンのカルパッチョ、ポテトサラダ、そしてカプレーゼです。
「あれ、乾杯のドリンクより先に前菜?」と不思議に思う方もいるかもしれません。実はこれには、お店の粋な計らいがあったのです。
乾杯用に家族がオーダーしたアイスのジャスミンティーが、茶葉から丁寧に淹れるため提供までに10分ほどかかるとのこと。
「その間、お客様をお待たせするだけでは申し訳ございませんので、よろしければ先に前菜からお楽しみいただけますでしょうか」と。
こういう細やかな気遣い、本当に嬉しいものですね。
前菜はどれも素晴らしかったですが、特に印象的だったのがサーモン。
脂の乗りも完璧で、厚めに切られた身はねっとりとした旨味がたっぷり。
これを心ゆくまで堪能できました。
お、ビールがきた。
よし、それではおめでとう、乾杯!
改めて宴のスタートです。
遊び心と、伝統の味
続いては、「フォカ ブリ」と書かれた可愛らしい旗が立った一品。
これは料理名ではないような… 確認してみると、青のりを練り込んだ「ゼッポリーニ」。
ピザ生地を揚げた、南イタリアの郷土料理。
外はカリッと中はもちもち、磯の香りがふわっと広がり、ビールとの相性も抜群です。
ところで、「フォカ ブリ」とは一体…? ああ、なるほど。店名の「フォカ(ッチェリア・ラ・)ブリ(アンツァ)」の略称、遊び心がありますね。
お次は、トマトのパスタ。
フルーツトマトなのか、驚くほど甘くて濃厚なトマトがたっぷり。
シンプルな味付けだからこそ素材の良さが際立つ、見事な一皿でした。
そろそろワインを一杯。
「ボルゴ・サヴァイアン アランサット オレンジワイン」です。
白ブドウを赤ワインのように、皮や種ごと醸して造られるオレンジワイン。
アプリコットのような華やかな香りと、紅茶のような僅かな渋み。一般的な白ワインとは一線を画す、複雑で奥行きのある味わい。
真打ち登場、フォカッチャ・ディ・レッコ
お、きました。
このお店のスペシャリテ、「フォカッチャ・ディ・レッコ」。
これは、イタリアのリグーリア州、レッコという街の郷土料理。
一般的なフォカッチャとは全く異なり、酵母を使わない極薄の生地を二枚重ね、その間にストラッキーノというフレッシュチーズを挟んで焼き上げたものです。
表面はパリッパリで、香ばしい小麦の香り。
そして、ナイフを入れると、中から熱々のチーズがとろり…と溢れ出してくる。
このチーズのミルキーなコクと程よい塩気、そして生地のクリスピーな食感。
シンプルながら後を引く美味しさ、これぞまさに絶品です。
「フォカッチャ・ディ・レッコ」は、イタリア本国でもIGP(保護地理的表示)に認定されており、レッコ周辺の特定の地域で決められた製法で作られたもののみ、その名前を名乗ることができるんだそう。
日本で、これだけ本格的なものが食べられるお店は、非常に貴重なんですよね。
豪華なメインと、締めくくり
メインディッシュは和牛のステーキ。
脂がたっぷりの和牛は少々苦手なんですけど、これは赤身のフィレ肉なのでさっぱりとしていて非常に美味。
ほどよい歯ごたえがあり、噛むほどに牛本来の力強い旨味がしっかりと感じられます。
ピリッとした粒マスタードの酸味も、良いアクセントになっていました。
もちろん、牛肉には赤ワイン。
チリの銘醸地、マイポ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンです。
カシスやブラックベリーを思わせる、凝縮された果実味。
タンニンは滑らかで、エレガントな余韻が続きます。
ステーキとの相性の良さは言うまでもなし。
コースの締めくくりはティラミスとコーヒー。
マスカルポーネチーズの濃厚なコクと、エスプレッソのほろ苦さが絶妙な、大人のティラミス。
最後まで一切の手抜きがない美味しさでした。
最後に
というわけで、お祝いの席で訪れた『フォカッチェリア・ラ・ブリアンツァ』。
素晴らしい料理の数々はもとより、お店の細やかなホスピタリティにも感銘を受けました。
「お祝い」という名の人生における大切なイベントを彩って頂いたことに感謝。
美味しかった、ご馳走さまでした。
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