モーションウィジット

2020年11月11日水曜日

【旅行】吊り天井事件の怪、宇都宮城の土塁は圧巻の高さ

宇都宮駅から宇都宮城までは、歩いて20分ほど。

駅から離れるとすぐに静かな住宅街、そんな様子はやはり地方都市なんだなと。
宇都宮は人口50万人超、北関東では最大の都市なんですけどね。

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Googleマップの案内に従って本丸跡を目指すと、途中から緩い上り坂に。

おそらくかつては城内で、堀を埋め立てた段差じゃないかな。
城っぽい雰囲気は微塵ほども残っていないです。

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と、突然景色が開けて、それはそれは高い土塁と櫓。

櫓は清明台といって、かつては天守閣として使われていたものです。
再現されたのは2007年とのこと、左に伸びる土塀の再現が短いのは、予算の関係だったのかどうか。

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土塁を西側に回ると、いきなり大きな穴が空いているのに少々びっくり。
もちろんかつての城にはこんなトンネルはなく、この左右には資料館や神輿の展示があるというユニークな作りになっていました。

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本丸にこんな立派な土塁があるのは、江戸時代は日光参りの将軍家が本丸に宿泊したから。
城主はここを使わなかった訳で、そういう意味でも当時から独特の構造をもつ城であったと言えるでしょう。

ところで、吊り天井事件ってご存知でしょうか。
家康の懐刀、本多正純が宇都宮城主だった1622年、2代将軍秀忠がこの地に宿泊する予定であったところ、天井に細工をして秀忠を圧死させる計画があったということで、本多正純が改易となった事件。

暗殺するなら自らの城内でなくとも道中を襲えばいい訳で、明らかに濡れ衣ですよね。
本多家の影響力を嫌っての謀略、それにしても吊り天井とはまた突拍子もなくて面白いなと。

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資料館内にはなんとエレベーターがあって、土塁の上まで楽々行けるようになっています。
土塁の上には通路があり、清明台ともう一つ再現されている富士見櫓に行くことができるんです。

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清明台の内部、二重櫓で質素ではあるものの、内部にはふんだんに木材が使われていて、雰囲気はなかなか。
展示物を充実させれば、もっと観光客を呼べるんじゃないですかね。

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土塁と人間を比べていただくと、10m以上あることがお分かりいただけるかなと。
今後、本丸御成御殿、櫓門の清水門や伊賀門を外観復元する計画もあるとのこと、期待したいものです。

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関東7名城の一つと言われたこの城も、戊辰戦争では幕府方の伝習隊と新撰組の攻撃を受けて落城しているんですよね。
守兵が圧倒的に少なかったので、宇都宮藩兵が一時撤退したということですけど、そんな戦闘があったということもあまり知られていないんじゃないでしょうか。

歴史的に様々なドラマがあった宇都宮城、意外に面白いスポットだと思いますよ。




宇都宮城址公園
028-632-2529
宇都宮市本丸町、旭1丁目地内
開園時間 9:00~19:00(櫓と展示施設)
休館日 日・祝翌日

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