モーションウィジット

2020年10月8日木曜日

【散歩】関宿の街歩き、ニ・ニ六事件を語る鈴木貫太郎の奥様が凄い

チーバくんの鼻の先っぽは、野田市の関宿という地名なのをご存知でしょうか。

不自然に尖った県境は利根川と江戸川によるもの、分岐のポイントが関宿というわけです。
ちなみに関宿は「せきじゅく」ではなく「せきやど」、三重にあるのは「せきじゅく」なのでややこしい。

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公共交通機関で関宿に行くには、バスを使う必要あり。
今回は東武動物公園駅から30分ほどなのでまぁ近いですけど、同じ千葉県から行く私でも一度埼玉県に入ってから、というのがこの地形を物語っています。

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関宿に到着、まず向かったのは實相寺。
ここに移築された関宿城の本丸御殿があるんです。

空が嘘のように蒼いですけど、これは写真にバリバリのAI調整を効かせたから。
つまり本当に嘘、なんです(笑)

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客殿がそう、と書いてあるけど、左側の建物なのかな。
奥まで入って行くのも気が引けるし、木が茂っていてよくわからんぞ。

まぁ雰囲気を感じることができたからいいか。

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ん? 鈴木貫太郎墓所。
この後、鈴木貫太郎記念館を観ていこうかどうしようかと迷っていたんですよね。

菩提寺に来たのも何かの縁、寄っていくことにしましょう。

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歩いて10分ほどのところにある鈴木貫太郎記念館に。

見学は無料、でも展示室に入れないのは新型コロナ禍のせい?
「展示室は、昨年の台風で水浸しになってしまったんですよ。」

タイミングよく私の疑問に答えてくれたのは、ここの係員の方。
台風15号で屋根が傷んで、19号で雨が入ってしまったそうです。

修理の話もあるそう、でも建物が古く耐震基準を満たさないのがネックとのこと。
田舎の記念館、訪れる人も少ないだろうから再開は厳しいだろうなぁと正直思ったんですけどね。

実はこの記念館には秀逸な展示があったんです。
それはなんと、鈴木貫太郎の奥様の語りを収録したDVD。

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記念館のDVDなんてねぇ、普通はそう思いますよね。

鈴木貫太郎は第二次世界大戦終戦時の内閣総理大臣という記憶でしたけど、元は海軍大将で二・二六事件時は侍従長。
青年将校に踏み込まれ、銃弾4発を浴びながらも生きながらえたという過去があって、その時の様子を奥様が語ったのがこのDVDという訳です。

以下、記憶に残っている語りと、←は私の感想。
・早朝に兵士が10人ほど屋敷に入ってきて、鈴木貫太郎は「何の騒動か!」と一喝、兵士は無言のまま答えられず。
←さすが、元海軍大将は偉い

・「閣下、暇(時間)がないので撃ちます」「わかった、撃て」。銃弾は眉間に1発、身体に3発命中。
←理由も聞かずに…潔い

・「とどめを」という兵士に、「突然のことで別れもできないので、とどめは勘弁を」と奥様。
←この奥様も肝が座っている

・兵士たちが去った後、暫くして医者がやってきたが床に広がった血で滑って転倒、と語る奥様。
←この状況で、よくそんなところまで見て記憶していたなと

・奥様曰く、撃たれた銃が明治時代のもの、弾丸が鉛なので助かったが将校のピストルで撃たれてたら駄目だっただろう。
←火縄銃だって、至近距離で撃たれたら死ぬだろうに…

「医者が転倒」の件、語った後にハハッと笑ってました。
事件後ずいぶんと経ってからの収録でしたけど、旦那が撃たれた血で転んだ医者を笑うとは。

事件現場にいた人ならではの臨場感、激動の時代を国のトップとして生きたご夫婦の胆力。
そんなものがギュッと詰まったDVD、5分程度だったかな、これは迫力ありました。


さて、それじゃ次に移動するかな。




鈴木貫太郎記念館
04-7196-0102
野田市関宿町1273
開館時間 9:00~16:30
休館日 月

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