モーションウィジット

2023年10月15日日曜日

【散歩】地元のことは意外と知らず、博物館で知識を深めよう

【この記事のポイント】
・千葉県立中央博物館の常設展示、自然・歴史・人々の生活など様々な観点から千葉を深く知ることができた。



昨日の続きで千葉県立中央博物館、今日は常設展示について書こうと思います。

大人1人の入館料は、通常期間は300円、特別展開催期間は800円。
特別展がやけに高いなと感じるものの、それだけ力を入れているという証拠ともいえるでしょうね。

常設展示もかなり充実していて、「房総の自然誌」「房総の歴史」「自然と人間のかかわり」の3つの展示室があります。

これ、何の骨だかわかりますかね。
大型の海洋生物、そう、マッコウクジラです。

この展示を見て、そうだ、ここには一度来たことがあるなと確信。
水深2,000mまで、潜水艦よりも深いところまで生身で潜れるというのに驚いたことを思い出したんです。

私が最も興味をもつのはやはり歴史、こちらは平安時代〜鎌倉時代にかけてこの地で勢力を振るった千葉氏に関するもの。
平将門と同じく桓武平氏の一族で、室町時代に内部分裂で衰退していったという歴史のある家です。

戦国時代には小田原の北条氏がこの地に進出、安房の里見氏と抗争に。
1590年に豊臣秀吉が小田原征伐で北条氏を滅ぼし、以降は徳川家康の領地となったというのは比較的有名だと思います。

ところで、江戸時代はどうなっていたんだろう。

その答えがこのコーナーにあって、天領・譜代大名領・旗本領で細分化、しかも領主が頻繁に交代となって確たる勢力が出てこない構図に。
さすが、長きにわたり平和な時代を築いた徳川幕府の巧妙な技ここにありですね。

こちらの模型は成田山新勝寺、境内の造りは今日とほぼ変わらずでした。
そういえば成田にも暫く行っていないな。

東関東自動車道の成田近辺でよく見かける風景、低い丘陵の間にある狭い田圃は谷津田というんだそうです。

大きな川から水を引いている訳ではないので水害も少なく、周囲の森から運ばれてくる養分があるのでお米を育てやすいんだとか。
なるほど、そんな効果があるとは考えもしなかったな。

写真の右下、「辻切りとは?」という問い。

「テレビの時代劇のなかでお侍さんが町の人を刀で切ること...。いやいや、それは”辻斬り”。ここで紹介する”辻切り”とはちがいます。」
と解説はあるが、ちょっと待て、肝心の答えがないじゃないか。

周囲を探すと、展示物の裏側にありました。

「むらの入口に当たる道にワラの蛇をかかげ、むらに侵入しようとする悪霊を防ぐ進行で下総地方に多く見られます。」と。
ネットで調べてみると、私の地元である市川でもこの風習が残っているようで、機会があったら見てみたい。

こちらもちょっと驚いたパネル。

東京と銚子の温度を比べたもので、今日では海に囲まれた銚子の方が夏は気温が低いですよね。
でもそうなったのは、東京が都市化した1960年頃からのことだそう。

アスファルトで覆われ、コンクリートのビルが立ち並ぶというのが夏の温度にいかに影響するかがよくわかります。
今日では冷房も影響しているでしょうし、異常気象の一因になっていてもおかしくないかな。


なんて感じで、一つ一つの展示が意外に興味深く、来る前に考えていた「ササッと見て帰る」なんていうところじゃなかったなと。
全てをじっくり観ることができた訳でもないので、また数年したら訪れてみようと思います。




千葉中央博物館
千葉県千葉市中央区青葉町955-2
043-265-3111
開館時間 9:00〜16:30
休館日 月曜日・年末年始

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