・朝早くにJR千葉駅近くの千葉公園へ。この季節、約2000年前の弥生時代に蘇った古代ハス「大賀ハス」が見頃を迎えていました。ハスの池に設けられた木道を散策して古代の華の魅力を堪能、そして見学を通して感じた歴史ロマンをレポートします。
JR千葉駅の『香川 一福』での朝食、美味しい釜玉うどんを頂いてと。
エネルギーを補充して、次に向かったのは千葉公園です。
ここには、この季節になると毎年美しい花を咲かせる特別なハス、古代ハスの「大賀ハス」があるんです。
千葉公園の歴史と、大賀ハスとの繋がり
千葉公園は、千葉駅から徒歩圏内にありながら、広大な敷地を持つ市民の憩いの場。
かつては旧陸軍の施設の一部でしたが、戦後に公園として整備され、市民に開放されています。
この公園のシンボルとなっているのが大賀ハス。
その名の由来は植物学者である大賀一郎博士で、1951年(昭和26年)、千葉市の東京大学検見川厚生農場(現在の千葉市花見川区)で発見された古代ハスです。
弥生時代後期(約2000年前)のものとされる三粒のハスの実が発見され、そのうちの一粒の発芽・開花に成功したのが大賀博士。
この奇跡的な功績は世界的なニュースとなり、記念碑は大賀ハスの発見と育成に尽力した博士の功績を後世に伝えるために建てられたものです。
水面に広がる古代の景観
千葉公園の綿打池は、この大賀ハスの群生地。
ハスの花をより近くで鑑賞できるよう、池の上には木道が設置されています。
それなりに幅も広く、歩きやすいように整備されているものの…
よく考えてみると、これは池の上を歩いていることに。
もしハスの葉が水面を覆っていなければ、視覚的にはかなり怖いはずですね。
落ちないように、そしてカメラやスマホを水没させないように。
人とぶつかって悲劇を引き起こさないようにと、慎重に歩を進めます。
大賀ハスの美しい花は淡いピンク色で、ふっくらとして気品があります。
この花が、約2000年前の弥生時代から現代に蘇ったものだと考えると、なんとも不思議で神秘的な気持ちに。
悠久の時を超えて咲く古代の華。
弥生時代の人々も、同じ花を見ていたのだろうか。
歴史好きとしては、そんな想像を巡らせずにはいられませんね。
大賀ハスを望む蓮華亭
綿打池のほとりには、「蓮華亭」という休憩施設があります。
この蓮華亭は、千葉市が政令指定都市(平成4年・1992年)になったこと、大賀ハスが千葉市の花(平成5年・1993年)と決定したことを記念して建てられもの。
屋根の形はハスの葉をモチーフにしたデザインで、周囲の景観に溶け込みつつ、訪れる人々がハスの花を眺めながら一息つける建築です。
大賀ハスの見頃は、例年6月下旬から7月にかけて。
この時期に合わせて、「大賀ハスまつり」も開催され、多くの人で賑わいます。
ところで、ハスの花は早朝に咲き始め、午後には閉じてしまうという性質があるってご存知でしょうか。
なので美しいハスの花を観賞するためには、早朝に訪れるのがベスト。
午前中の早い時間から多くの人が集まっているのは、そのためなんですよね
早起きが必要ではあるものの、約2000年前の弥生時代の花を眺めながらの池畔の散歩には非日常感があり、なかなかのもの。
歴史と自然、そして静寂が調和した空間。
この季節に千葉公園を訪れてみるのも、心身のリフレッシュに良いものです。
最後に
JR千葉駅での朝食後、千葉公園で古代ハスの「大賀ハス」を観てきました。
約2000年前の弥生時代の花が、現代に蘇り、毎年美しい姿を見せてくれる。その奇跡と、歴史のロマンを感じる見学。
早朝に咲くハスの花に合わせて少し早起きが必要ですが、静かな公園で古代の華を愛でる時間は格別です。
この季節ならではの風景、大賀ハスの見学は、歴史好き、写真好き、そしてウォーキング好きの方におすすめ。
また来年も、この美しい花に会いに来たいと思います。
【おまけのワンポイント】
・大賀ハスは全国に移植されているんだそう。例えば大神博士の出身地岡山県の後楽園、弥生時代の大規模遺跡吉野ヶ里歴史公園などでも観ることができるようです。
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