・成田の隠れた名店『鈴木鉄板焼きそば』へ。後悔なきよう、意を決して「特大」サイズに初挑戦。目の前に現れた圧巻のボリューム! まるでフードファイトのような格闘の末、懐かしの味を完食した記録です。
成田太鼓祭りで賑わう休日。
人混みがピークになる前に、少し早めのランチを済ませてしまおう。
成田でランチといえば、私の頭に真っ先に浮かぶお店があるんです。
それは過去に2回ほど訪れている『鈴木鉄板焼きそば』。
ここの焼きそばは、驚くほどリーズナブルで、なぜかまた食べたくなる、くせになる味なんですよね。
人混みを避けて、歴史の道「電車道」を行く
新勝寺から成田駅方面へ戻る際、メインの表参道は人でごった返しているはず。
そんな時は、少し迂回して「電車道」と呼ばれるルートを歩くのがおすすめです。
この「電車道」という名前、単なる愛称じゃなく、かつてここには成田駅と新勝寺を結ぶ路面電車が走っていたんです。
さらに西は宗吾霊堂(そうごれいどう)まで路線が延びていたことから、「成田」と「宗吾」の頭文字をとって「成宗(せいそう)電気軌道」と呼ばれていたとか。
今は廃線となり、生活道路や遊歩道に。
当時の面影を残すトンネルなどがあり、ウォーキングコースとしても面白い道です。
地元民に愛される、焼きそば一本勝負のお店
『鈴木鉄板焼きそば』は、表参道の喧騒から5分ほど歩いた静かな住宅街の先にひっそりと佇んでいます。
なのでここまで観光客が足を延ばすことは、まずないでしょうね。
地元では知られた人気店のようですが、ランチタイムでも激しく混み合うことが少ないのが、個人的には嬉しいポイント。
とは言いつつも祭りの日だし油断は禁物、念のために開店直後の11時過ぎにお邪魔することにしました。
店内は、昔ながらの町の食堂といった雰囲気。
そしてこのお店の潔いところは、メニューが焼きそばのみということ。
選べるのは量だけで、「並盛(600円)」「大盛り(700円)」「特大(800円)」の3種類。
実にシンプルです。
値段は以前より少し上がっているようですが、記憶では10年ほど前に訪れた時の並盛はワンコインの500円。
それを考えると、このご時世、まだまだ良心的な価格設定と言えるでしょうね。
さて、今日はどうするか。
並盛でも結構なボリュームがあるのは知っているものの…
次にこのお店に来られるのは、一体何年後になるだろうか?
その時、自分はまだ「特大」に挑戦できる胃袋と気力を持ち合わせているだろうか?
後悔先に立たず。
今日という日は特大の威力を我が身をもって存分に感じる日にしよう!と、意を決して「特大」を注文です。
圧巻! これが特大の破壊力
他にお客さんがいなかったこともあり、注文してからわずか3分ほどで前に現れた特大…
うわっ! な、なんだこの量は!?
写真で伝わるでしょうか、この圧倒的な盛り具合。
並盛の軽く倍、いや、それ以上あるのでは?
麺を3玉…いや、もしかしたら4玉近く使っているんじゃないかと思えるほどのボリュームです。
少しでもその迫力を伝えたいと、横からアップで撮ってみたのがこの写真。
お皿からこぼれ落ちんばかりに積み上げられた焼きそばの山は、高さ10cmはあろうかという威容を誇っています。
これは…手強いぞ。
よし、これはもう味わうというより、挑むという感覚。
満腹中枢が刺激される前に、一気に食べ切るしかない。
気合を入れてと、それでは頂きましょう。
格闘開始! 懐かしの味と、終わらない麺
まずは、山頂付近の麺を一口… うん、これこれ!
濃いめのウスターソースがしっかりと絡んだ、昔ながらのソース焼きそばの味。
具材はキャベツと玉ねぎ、そして青のりのみという潔さ、このシンプルさが懐かしくて、ホッとする美味しさ。
「やっぱり美味いなぁ」と納得しながらも、こんなところで休むわけにはいかず。
とにかく箸と口を動かし続けるんだ。
とはいえ、食べても食べてもなかなか麺の山が低くならない。
まるで、お皿の底から次々と麺が湧き出てくるような錯覚に陥ります。
しかし、ここで怯んではいけない。
一度箸を止めてしまったら、きっと二度と立ち上がることはできないでしょうね。
まるで修行僧のように、無心で麺を口に運び続けます。
ようやく半分ほど食べ進んだでしょうか。よし、ここで味に変化を。
紅生姜をたっぷりと投入し、全体に広げます。
酸味と爽やかさが加わると、単調になりがちだった味覚がリセットされ、少し食べやすくなります。
さらに、テーブルにあった七味唐辛子もパラリ。
ピリッとした刺激が、さらに食欲(というか、完食への意志)を後押ししてくれます。
ここからは、もう流れ作業、せっせ、せっせと焼きそばを掻き込む。
こんな感覚で食事をするのは初めてかもしれず、でもこの非日常感がまた面白いですね。
努力は必ず報われるもの。
ついに最後の一口を食べ終えた瞬間、思わず「ふぅ…」と安堵のため息が漏れました。
ここで飲む一杯の水、これがまあ美味しいこと。
身体に染み渡るとは、まさにこのことですね。
おわりに:満腹感と、また会う日まで
いやはや、さすがに特大は無茶な量、胃袋はパンパンです。
それでも、最後まで美味しく食べきることができたのは、やはりこの『鈴木鉄板焼きそば』の味が私の口に、そして心に馴染んでいるからなのでしょう。
食べ終えた直後は、「これで5年分くらいの焼きそばは食べたかな…」なんて感覚。
でもきっと1週間もすれば「あぁ、あの焼きそば、また食べたいな」なんて思い出すんだろうな、と。
変わらない懐かしい味を提供し続けてくれるお店に感謝。
今回も美味しかった、 ご馳走さまでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿