モーションウィジット

2026年4月6日月曜日

【山登り】江戸の熱狂、令和の誤算。大山詣での「時短」が招いた、まさかのケーブルカー始発待ち

【この記事のポイント】
・師匠との山登りで神奈川の「大山」へ、千代田線から小田急線でのアクセスは思いのほか快適。こま参道の階段に苦戦しつつケーブルカー駅に到着するも、まさかの始発待ちという結末に。


今日は師匠との山登り、今回のターゲットは大山です。

大山といえば、西の富士と呼ばれる鳥取の「だいせん」を思い浮かべる方も多いかもしれないですね。
我々が向かうのは、神奈川県にそびえる丹沢大山国定公園の「おおやま」。

鳥取の方はまだ雪が残っているし、中国地方の最高峰というだけあって標高も1,700mを超えるんです。
対する神奈川のは1,200m、低山専門の私には鳥取の大山はまず無理でしょう。



さて、いきなりですけど場面は伊勢原駅前、時刻は朝の7:20。

6:00ちょっと過ぎに大手町から千代田線に乗り込み、代々木上原で小田急線に乗り換え。
伊勢原が都心から意外と近いというのは知ってましたけど、ガラガラの車内で師匠とおしゃべりしながらの1時間ちょっと、思っていた以上に短いものだったなと。



駅前に立つ説明板、そこに書かれている内容をざっと要約するとこんな感じです。

・日本遺産「江戸庶民の信仰と行楽の地」
・鳶などの職人たちが巨大な木太刀を江戸から担いで運び、滝で身を清めてから山頂を目指す庶民参拝
・手形が不要な小旅行だったため、江戸の人口100万人の頃に年間20万人もの参拝者が訪れた

なるほど。
当時の江戸の人口の5分の1が訪れた一大レジャーランドだったとは、熱狂ぶりが窺い知れますね。
現代で言えば、都民の5人に1人が一斉にディズニーランドへ向かうような熱量でしょうか。

古き良き風情と、延々と続く階段の「こま参道」



伊勢原駅からバスに揺られること30分弱、到着したバス停は「大山ケーブル」。
ここから「こま参道」という風情ある道を歩いて、大山ケーブル駅へと向かいます。



両脇には大山名物の豆腐料理や、伝統工芸品の大山こまを扱う土産物屋がズラリ。
全部で362段もあるという階段が、参拝者を少しずつ山の世界へと引き込んでいきます。

踊り場ごとにコマの絵柄が描かれたタイルがあり、数えながら歩くのも一興。
古き良き昭和の観光地の面影を残しつつ、どこか神聖な空気が漂う不思議な空間です。

ただ、延々と続くこの階段は、確実に我々の太ももの筋肉を削っていくんです。



実は私、3年前に両親を連れてここに来たことがあり、ケーブル駅までそこそこ歩くというのは織り込み済み。
一方で初見の師匠は、「階段って、同じ筋肉を使い続けるから疲れますよね〜」とぼやき節です。

既知の私には『ウォーミングアップ』でも、未知の師匠には『脳のフル回転を強いる苦行』。
この認識のズレこそが、山旅の面白さであり怖さでもあります。

これにはちょっとした心理的な理由も。
初めて通る道は、脳が周囲の新しい情報を処理しようとフル回転するため、時間が長く感じられるんだそう。

一度通った道だと先が見通せるので、処理する情報が減ってあっという間に感じられる。
この現象を「帰り道効果」というんだそうです。

私にとっては適度なウォーミングアップでも、師匠にとっては先の見えない苦行だったのかも。

早起きが仇となる痛恨のタイムマネジメントミス





「お、ようやくケーブルの駅が見えてきたよ、あと少し。」
なんて師匠を励ましながら、最後の階段を登っていきます。

「今日は下から登ります?それともケーブルカー使いますか?」と師匠。
「いや〜、相当な急勾配。ここは文明の利器に頼るのが、大人の賢い選択だよ。」

そんな知的な(ふりをした)会話を楽しみながら駅に到着した私を待っていたのは、無情な看板でした。



「始発 9:00」、時計の針は、まだ8:00を回ったばかり。
千代田線と小田急線の完璧な連携(コネクティビティ)で時間を削り出した結果、山あいの静寂の中で1時間の「空き時間」という痛恨のタイムマネジメントミス。

スムーズに移動できすぎて到着が早すぎた…
というか、そもそもケーブルカーが9:00からなんて想像すらしていなかったんですよね。

「これ、ケーブルカーが動くまで1時間待とうか…」
なんて会話をしながら、さてさて、この後我々はどうしたか。

その結末はまた明日。




【おまけのワンポイント】
・便利なスマートフォンの乗換案内アプリも、山奥の観光路線の運行までは正確に加味してくれないことがあるんですよね。早起きは三文の徳と言いますけど、事前のリサーチ不足は思わぬ事態につながるという良い教訓になったなと。