モーションウィジット

2026年4月7日火曜日

【山登り】鹿の親子に導かれ、女坂の石段に喘ぐ。大山寺の悠久、己の限界を知る朝

【この記事のポイント】
・大山ケーブルカーの始発待ちを諦め、自分の足で登り始める決意の後に予期せぬ体調不良。歴史ある大山寺の過酷な石段、トレッキングポール頼りでなんとか下社へ向かう。


昨日のブログでは、大山ケーブルカーの始発まで待とうかというところまで書きました。
といっても時計の針はまだ8時、1時間の待ちぼうけはさすがに長いですよね。

山頂まで登るスケジュールも1時間遅れてしまうわけだし、ここは思い切って歩いて登り始めてみることに。



大山の登山道には、昔から「男坂」と「女坂」という二つのルートが存在するんです。

当然ながら男坂は傾斜がキツく、石段も険しいというストイックな道のり。
鈍りきった体力のない私が、そんなハードモードを選ぶなんてとんでもないのは言うまでもなし。

ここは迷わず、傾斜が緩やかとされる「女坂」を選択するのが当たり前ですね。



「あ、今、あっちで何か動きました」と師匠。
指さす先には…「お、鹿ですよ」と。

確かに、2頭の鹿、大きさからしておそらく親子でしょう。
この丹沢・大山エリアは、野生のニホンジカが多く生息していることで有名らしい。

最近は個体数が増えて食害などの問題もあるようですが、山の中でひっそりと佇む姿はやはり美しいもの。
我々を警戒しつつも、どこか興味深そうに見つめる姿に、登り始めの緊張が少し和らいだかな。

女坂の洗礼と、想定外の体調不良





『女坂』という優しげな名前に油断しましたが、その実態はなかなかのドSっぷり。
石段の連続に、私の膝は早くも悲鳴を上げ始めます。

そして歩き始めてすぐに悟ったのは、どうも今日は体調がよろしくないという事実。



階段をのぼるとすぐに息が切れてしまうのは… 疲れがたまっているのかな。
そういえば、朝起きた時にも身体が少し熱い気がしたし、こりゃこのまま頂上まで登るのは厳しいだろうなぁ。

なんて弱音を師匠にも伝えながら、ハァハァと息を切らしてようやく到着したのが大山寺でした。

歴史ある大山寺と、立ちはだかる石段の壁





うわ~、ここもまた階段だったっけか。
両親とケーブルカーで来た前回はさして気にもならなかった石段も、体調不良でここまで登ってきた今日の私にゃちょっときついぞ。
一段一段、重い足を上げながらどうにかこうにか上り切ります。



ようやく本堂に到着…

この大山寺、創建はなんと奈良時代の天平勝宝7年(755年)というから驚きですね。
東大寺を開いた良弁僧正が開山したと伝えられ、かつては「大山不動」として広く関東一円から信仰を集めた名刹。
江戸時代には、「大山詣り」の参拝客で大変な賑わいを見せた場所でもあります。

明治の神仏分離令で一時は廃寺の危機に瀕したものの、人々の熱意により現在の場所で再建されたという不屈の歴史。
そんな悠久の時に思いを馳せたいところですが、今の私には息を整えるだけで精一杯…



ここから阿夫利神社下社までもまた階段、しかも段が荒れていて歩きにくいんですよ。

トレッキングポールに頼りながら、休憩回数を増やしながら。
少しずつクリアしていくんですけど… やっぱり今日は疲れているんだなぁと痛感。



途中から再び整備された階段になるものの、やはりキツいことには変わらず。
こま参道で師匠の様子を笑って見ていた余裕はどこへやら、すっかり私の方がバテバテ状態です。

終わりに



ケーブルカーの誘惑を断ち切り、自らの足で歩き始めた大山登山の序盤戦。
見慣れぬ野生の鹿との遭遇に心躍らせたのも束の間、体調不良という予期せぬエラーに見舞われることになろうとは。

荒れた石段と己の体力との孤独な戦いを経て、ようやく阿夫利神社下社近くまでたどり着いたというところで… 果たして無事に頂上まで行けるのか。
この続きは、また明日書くことにします。

 

 



【おまけのワンポイント】
・どんなに便利な地図アプリがあっても、足元の石の滑りやすさや、自分の鼓動の速さまでは教えてくれず。一歩一歩、自分の身体と対話しながら登るのが山の醍醐味。しんどい時は無理をせず、杖に頼り、景色を愛でる。そんな「心の余裕」こそが、大人の山登りには一番必要な装備なのかもしれません。