【この記事のポイント】
・本八幡駅から徒歩5分の一等地にポッカリと残された神秘の禁足地「八幡の藪知らず」
・「放生池跡」か「都市伝説」か?入ってはならない理由が謎に包まれた歴史のロマン
市川市役所の斜向かい、国道14号沿い。
ポッカリと歴史に取り残されたような、不思議な場所があるのをご存知でしょうか。
本八幡の一等地に鎮座する、神秘の竹藪『八幡の藪知らず』
JR本八幡駅からの距離は300m弱、徒歩5分もかからないところ。
こんな一等地にうっそうとした藪が残っているなんて、ちょっと驚きますよね。
この土地は不知八幡森(しらず やわたのもり)、通称は「八幡の藪知らず」です。
祟りか放生池の跡か?案内板が語る伝承の数々
説明板を要約すると…
・江戸時代の地誌で「入ったら出てこられない」禁足地とされ全国的に知られた、約18メートル四方の藪。(現状はもう少し小さい)
・日本武尊の陣所跡や平将門の祟りなど、様々な伝承に加え、水戸黄門(徳川光圀)が侵入し神の怒りに触れたという錦絵で有名になった。
・立ち入ってはならない本当の理由は、八幡宮の放生会(ほうじょうえ)で使われた「放生池」の跡地だったためではないか。
・ただ、立ち入ってはいけない本当の理由は忘れ去られており、全てが想像でしかない。
プチ青木ヶ原か、江戸時代の都市伝説か?深まる禁足地の謎
通り抜けるのに1分ほどしかない藪、どう考えてもプチ青木ヶ原になるわけはないでしょう。
それにしても、「入ってはいけない理由がわからない」って凄いな。
「近くにある葛飾八幡宮の関係」という市川市の見解(?)は正しいように感じるものの、もしかしてこれは江戸時代から存在する都市伝説?
入ってはいけないということ自体、そもそも作り話という可能性もあるわけですよね。
そう思いつつも、私は怖がりなので入ろうなんて思わず。
いや、ちょっとぐらいなら大丈夫かな…
時空を超えた痛快なドッキリ
「こらっ、ここに入ってはならぬと知っての振る舞いか?」
「あぁ、すいません…」(私)
振り返ると、白髪の老人が立っているじゃないですか。
風変わりな出で立ちは昔のもの、ってことは水戸黄門が怒られたという妖怪… いや神様か?
こりゃヤバいかも…
「入ってはいけない理由がわからないというのは、お主の修行が足りぬ証拠。命を惜しむなら、更に精進せい。」
(ほっ、どうやら許してくれるらしい…)
「当たり前じゃ。」
(むむっ、心を読めるのか…)
「誤解しておるようじゃが、われは徳川光圀じゃ。」
えっ、黄門様?
「われもかつて、同じように怒られたのじゃ。あの時の驚きを再現できたようで愉快であった。は〜っはっは〜。」
なんだ、水戸黄門って、いたずら好きだったのか…
なんて、どうでもいい妄想はともかくとしてと。
この土地は、これからも末永く「理由不明」でこのままになるんでしょうね。
【おまけのワンポイント】
八幡の藪知らず(不知八幡森)は、現在も葛飾八幡宮の社地(神域)として管理されており、市川市指定文化財(史跡)に指定されています。
江戸時代の浮世絵師・歌川国芳や大蘇芳年によって「水戸黄門が妖怪に遭った地」として描かれたことで全国的に知れ渡ったとのこと。都市開発の波が押し寄せる現代においても、宗教的・歴史的な敬意と畏怖によって一等地の中に手付かずの緑地として奇跡的に保全され続けている、極めて珍しい歴史遺産なんですね。


