【この記事のポイント】
・10年以上連れ添った椅子、修理コストと稼働停止期間の天秤から「買い替え」を決断。
・ニトリの「吊るせる」椅子は、ロボット掃除機が椅子の脚を避ける手間を省く、極めて合理的な設計。
・不具合品への対応で、経済合理性と心理的満足に関する家族それぞれの「読み」の難しさを痛感。
修理コストと「稼働停止」のジレンマ
我が家のダイニングの椅子、クッションがかなり傷んできたので買い替えることにしました。
何年使ってきたんだか、買った時のことは全く記憶に残っておらずですけど、10年以上というのは間違いなし。
皮のクッションが少しずつ裂けてきて、クッションだけ張り直そうかどうしようか、なんて迷っていたんですよね。
ふと... あれ、クッションを修理に出している間は椅子を使えないじゃないか。
そうか、家をリフォームしている時に修理に出すのが正解だったんだと、ごく当たり前のことに気付き、こりゃ買い替えるっきゃないと決意したという次第です。
ロボット掃除機に捧げる「吊るし」の様式美
購入したのは、ニトリのポケットコイルダイニングチェア。
「見た目はチェア、座ればソファ。」ってCMでやっているやつです。
座り心地も大事ですけど、同じくらい重視したのが「テーブルに引っ掛けて吊るすことができるかどうか」。
そう、要はロボット掃除機での清掃のため、このチェアは「吊るし」対応なんですよね。
我が家のロボット掃除機、いつもダイニングテーブル周辺では苦戦。
ちょこっと動いては椅子の脚に、また動いてはテーブルの脚に身体をぶつけ、仕事が掃除なのか障害物回避なのかわからないほどになっているんです。
7,000ポイントか、新品のプライドか
でと、配送当日、持ってきてくれた方が気付いてくれたのが背もたれの傷。
こんな感じの傷で、塗装後にぶつけて木材の表面が傷んでしまったんでしょう。
この対応をどうするか、電話での協議。
「お客様の選択肢は2つあります。」
ほう、「交換」ともう一つあるのか。
「一つは交換。もう一つは、商品はこのままお使い頂いて、ニトリのポイントを7,000つけるというものです。」
なるほど、ポイントね。
ここで頭はフル回転。
20,000円弱の商品で7,000ポイントといえば35%。
株式投資なら迷わず即決の数字ですね。
椅子なんて使っているうちにどうせ傷はつくものだし、決して悪くはないよな...
私がもし独身だったら、迷わず7,000ポイントを選んでいたでしょう。
ところがここで頭に浮かんだのは、妻と娘の顔です。
「え〜、せっかく新しい椅子を買ったのに、最初から傷ついているの使うの?」
「いくらなんでもケチり過ぎでしょ。」
そんな非難が飛び交う様子が頭をよぎり、「あ、じゃ交換でお願いします。」と。
家族という名の、予測不可能なダイバーシティ
これで完璧、夕食の席でこの話を妻と娘にしたところ...
「私なら7,000ポイント取るな。」
「ニトリだったら、ポイントはいくらでも使えるんだよね。」
なんて妻も娘も同じ反応。
え、そうなの?
なるほど、彼女たちの合理性は、私の想定よりも遥かに『実戦的』だったわけですね。
長年一緒に暮らす家族とはいえ、未知なる部分があるものです。
これぞダイバーシティ、この非論理的なチームアップこそが、我が家のダイナミズムを支えているのかもしれません。
深読みし過ぎたのか、それとも本質を何も理解していなかったのか。
まぁ、届いたばかりの新品の椅子の座り心地が、そんな反省すらも柔らかく包み込んでくれているんですけどね。
【おまけのワンポイント】
椅子の不具合に対し「交換」ではなく「ポイント還元(商品価格の約35%)」という選択肢を提示するニトリの柔軟なリカバリ戦略は、物流コストと顧客満足度のトレードオフを高度に最適化した結果と言えそうです。
今回は家族の反応を「深読み」してしまいましたけど、この手の交渉においては、最初に「プランA(交換)」を捨て、現実的な利得(ポイント)へ舵を切る胆力こそがあってもいいのかもしれないなと。

