モーションウィジット

2026年5月25日月曜日

【グルメ】鎌倉・喜楽丸の釜揚げひじきが凄すぎた!乾燥モノとは次元が違うコシと我が家の評価

【この記事のポイント】
・鎌倉・坂の下「喜楽丸」が生み出す、圧倒的なポテンシャルを秘めた釜揚げひじき。
・洗って酢をかけただけ、あるいはツナと和えただけのシンプル極まる調理が引き出す驚異のコシ。
・手料理を巡って展開される、娘の世渡り上手さと妻の冷徹な現実主義の狭間。


先日書いた11人のホームパーティーの際、妻の妹夫妻が持ってきてくれたのが、お二人の地元である鎌倉で採れた釜揚げひじきと釜揚げしらす。

これがいずれも非常に美味だったので、記事を分けて紹介していきます。
まずはひじきのご紹介から。

酢と水洗いだけが暴く、海からの直行便

ホームパーティーの場で妻の妹さんが作ってくれたのが酢の物。
釜揚げひじきを洗って酢を入れただけなんだそうです。

箸でつまみ上げて口に運ぶと…
おっ! と思わされるのが、圧倒的な「みずみずしさ」。

乾燥ひじきを戻したあのモソモソ感(←失礼)とは完全に一線を画した一品。
噛みしめると、小気味よい弾力が歯を押し返し、磯の爽やかな香りがツンと尖った酢とともに抜けていきます。

ただ洗って酢をかけただけ、超シンプルな手順だけでこれほどの旨味が引き出されるとは…
これ、ずっと食べていられるやつだなと。

シャキシャキの「コシ」と、漆黒に映える三色対比

11人で1パックは食べ切ったものの、まだもう1パック残っています。
これを我が家の3人で食べ切ることができるんだろうか。

いや〜、そりゃ難しいだろうと思って一旦冷凍庫へ。
でも、冷凍したところで量の多さは変わらない。
単なる問題の先送り…そう気づき、翌日にはさっそく解凍して腹をくくることにしました。

冷凍庫から取り出してみると、濃い黒の中に深い茶色を帯びた、見るからに頑丈そうなひじきが姿を現します。凍ってなお、その一本一本が主張するようなしっとりとした質感。
パッケージに踊る「鎌倉 坂の下 喜楽丸」の文字が、これはただの食材ではなく、海からの直行便なのだと無言で主張しているかのようです。

作ったものの一品目は、ひじきとツナ・玉ねぎのサラダです。

なんて書くと偉そうですけど、単に水洗いした釜揚げひじきにツナと刻んだ玉ねぎをあわせ、マヨネーズと塩胡椒で味付けただけ。
ところがこれがまた、衝撃的な旨さだったんです。

口に含むと、ツナの旨みとマヨネーズのコクに負けない、ひじき自身の存在感がとにかく凄い。
一番驚くのは、そのシャキシャキとした「コシ」とも言える絶妙な歯ごたえです。

普段食べている乾燥ひじきの「ふにゃっ」としたあれは一体なんだったのか、というレベルの違い。
刻んだ玉ねぎのピリッとした辛味とマヨネーズのコクが、ひじきが内に秘めていた野性味あふれる旨味と見事な調和を見せていました。

残りは定番のひじきの煮物に。
レシピサイトを表示したスマホを傍らに、大豆とにんじん、油揚げとともにフライパンで炒めていきます。

妙に酒とみりんが多いなと思いつつ、なんどもスマホを確認しながら調理を進めてと。

完成品がこれ。
漆黒のひじきの中に、ふっくらとした大豆の薄黄色と、にんじんの鮮やかな赤が点在する。
自分で作っておいてなんですが、この対比は眺めているだけで日本酒が一杯やれそうな佇まいです。

見た目だけじゃない。
これがちょっと引いてしまうぐらい、無茶苦茶に旨かったんです。

熱を入れたのに釜揚げ特有のシャキッとしたコシが活きているひじきには、出汁と甘みが完璧に染み込んでいる。
大豆のホクホク感、にんじんの甘み、油揚げのコク、それら全ての素材の持ち味が、ひじきの存在感によって見事に調和させられています。

「残りの1割」を巡る、我が家のパワーバランス

仕事から遅くに帰ってきた娘にオカズとして出すと、「ん!」と鋭い反応。
「これ、お父さんが作ったの?」

「そうだよ」と、当たり前だろと言わんばかりにさりげなく。

「すごっ、これめちゃくちゃ美味しいじゃん!」
「腕を上げたね〜、お店で出てくるレベル!」
娘のこの称賛に、顔には出さずに心でニンマリ。

実はその数時間前、妻と二人で囲んだ夕食では全く違う空気が流れていたんです。
「このひじき、すごく美味しいわね」と言う妻に、「だろ? レシピを見ながら丁寧に火力を調整してさ…」と、私の繊細な(?)調理手順をアピールしてみたんです。

でも、妻は私の熱弁をあっさりとスルーして一言。
「素材がいいから美味しいのね。やっぱり鎌倉の釜揚げは違うわ」。


まぁ、ぐうの音も出ないほど、その通りなんですけどね。

喜楽丸の漁師さんが仕上げた素材の良さ、これがこの一皿の価値の9割を定義しているのは間違いないでしょう。でも、その極上素材の価値を損ねることなく、完璧な状態で食卓に届けたのは私。
その「残りの1割」の貢献度についても、もう少し評価されて然るべきではないかと思うわけですよ。

そんな親の心境を知ってか知らずか、完璧なタイミングで父親のプライドをリカバリしてくれる娘。
いつの間にか、妻よりも娘の方がずっと世渡り上手になっているんだなと、妙なところで娘の成長を実感です。

まぁそれはともかく、美味しいひじきを持ってきてくれた義理の妹夫妻に深く感謝です。




【おまけのワンポイント】
「釜揚げひじき」の魅力は、水揚げ直後に現地で釜茹でされることによって、旨味と水分が内部に完璧に閉じ込められている点にあるんだそう。
家庭での調理は、言うなればその出来上がった美味しさをそっと引き出すだけの、最後の仕上げに過ぎないんですよね。
とか偉そうに言いながら、私がレシピサイトの酒とみりんの分量を3回も見直していたことは、家族には内緒です。