・今日でも用途がわかっていない「酒船石」、明日香に行った際には実物を見て、自説を考えるのもまた面白い。
Mさんが三輪山登拝をしている間に、残る3人は明日香の観光に。
大神神社から明日香までは車で30分弱、登拝時間を2時間と考えると、我々が巡れるのは3ヶ所程度だよな。
教科書にも載っている高松塚古墳は外せないとして、同じく壁画が残るキトラ古墳にも行ってみたい。
飛鳥寺もあるし、石舞台古墳も観てみたいけど… おそらく時間が足りなくなるだろう。
時間のかからない軽めの観光スポットといえば、そうだ酒船石。
ブラタモリで扱っていたのを観たことがあって、用途は謎ながらも斉明天皇時代に重要なものだったらしい。
実際にどんなものなのか、この目で確かめるのも悪くないですね。
酒船石は周囲よりも25mほど高い丘の上にあるんですけど、この丘も人工的に造られたものであるとのこと。
盛土造成や石垣もあり、近くにある運河はこの石垣の石を運ぶために造られたんだとか。
この程度の山道が全く苦にならないのは、昨年から山歩きをするようになったからかも。
とはいっても傾斜は緩く道幅は広いので、どなたでも登れるよう整備されています。
少し開けたところに到着、ん? 大きな岩があるけど、あれが酒船石?
あまりにも無造作に置かれているので、とてもじゃないけど重要なものには見えず。
同行している息子は、「これ、わざわざ見にくるようなものじゃないんじゃない?」と言っているのも理解できるなと。
近付いてみると、あ、テレビで見た切り込みがついている。
近くにある石塔にも「史蹟 酒船石」とあるので間違いないですね。
5.5m×2.3m×1.0mという巨大な花崗岩。
溝の不自然さから、元はもっと大きなものであったということは誰でも想像できます。
用途は謎ながら、酒をしぼる槽だったんだろうということでついた名前が酒船石。
他に油や薬を作るための道具、庭園の施設という説もあったりするようです。
ブラタモリでやっていたのは、笹舟石という説。
この溝に水を流して笹船を流し、どこに向かうかで占いを行った、みたいな話じゃなかったかな。
実物を見ても、どの説が正しそうなのかはわからず。
酒船石と似たような石は他にはない
→だから長年かけても用途の想像がつかない
→酒・油・薬づくりだったら、他にも似たようなものがあってもおかしくない
→なのでこの説は違うんじゃないだろうか
酒船石と似たような石は他にはない
→天皇だからこその用途があった
→亀の甲羅に熱い木を押し付けた際に入るヒビで占う亀卜は、現代でも宮中行事や神社の儀式になっている
→斉明天皇も占いを行っていたのだとすれば、酒船石と水を使ったものであってもおかしくはないのではないか
こんな思考回路で、笹舟石説に分があるんじゃないかと想像するのが精一杯でした。
さて、次は古墳巡りにというところで、続きはまた明日。
酒船石
奈良県高市郡明日香村岡
24時間出入り自由
*駐車場は近くにある奈良県立万葉文化館を利用可(無料)
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