はてさて、氷川丸の中を見学したのはいつだったか。
いや、もしかしたら今まで一回もなかったかもしれずと、記憶があやふやなんですよね。
今回は頂いた日本郵船の株主優待券が4名分、ちょうど使い切れるということで中に入ってみることにしました。
山下公園から見たこの姿、そういえば、甲板がビアガーデンだったこともあったような。
調べてみたところ、2005年か06年までは夏季限定で営業していたようです。
最近はみなとみらいに人が集まるようになったので開設されない、なんて記述もありましたけど、船上でのビールって根強い人気ありそうですけどね。
乗船料は…いや入場料かな、大人500円、シニア300円。
今回はそれぞれ2名ずつだったので、1,600円節約できた訳だなと。
改めてですけど、氷川丸は1930年就役の豪華客船。
排水量は約1万トンは、海自のイージス艦とほぼ同じくらいの大型艦船です。
一等客室76名、二等69名、3等176名、合計231名を10日ほどかけてシアトルまで運ぶ定期船。
戦時中は特設病院船として使われ、触雷が3回あったものの沈没は免れ。
戦後は再びシアトル定期船として活躍、1960年に退役したというのがこの船の歴史。
船内は客船時代の内装が残されており、ここは一等の児童室部屋。
裕福な家のお子さんはお行儀がいいんでしょうけど、この狭さじゃ1日ももたず飽きるでしょうね。
子供には、船旅は苦痛だったんだろうな。
これぞ一等、そんな雰囲気いっぱいのシックな食堂。
食事は最大の楽しみなんでしょう。
船の中ではさほど動けないので、毎食こんな豪華なものを食べていたら太るでしょうけどね。
船の中の階段、そうだ、思い出した。
子供の頃、確かポートアイランド博覧会に行くときのこと。
神戸までフェリーで行ったんですけど、海上は大時化だったんです。
船が上下に大きく揺れて、上昇する時は階段に押し付けられて。
タイミングを計って降りないと、転げ落ちるほどでした。
当時は船酔い体質だったので、すぐにベッドから出られなくなって一晩苦しんだ辛い思い出。
暗い過去から離れて、デッキチェアに座って暫くのんびり。
風が心地よく、ここまで歩いてきた疲れも癒えました。
お、操舵室も公開されているのか。
護衛艦と比べると。随分と機器類が少なく広々としていますね。
舵の後ろに氷川神社が祀られていて、そうか、氷川はあの大宮の氷川神社に由来しているんですね。
戦争中に沈んでしまった姉妹船は日枝丸と平安丸、いずれも日本を代表する神社の名前だなと。
操舵室から眺める船首、前方にはベイブリッジが見えています。
この船がここに係留されたのが1961年、ベイブリッジが完成したのが1989年なので、氷川丸があの橋の下を通過したことはないんだな。
というよりも、氷川丸は現代横浜の変わりざまを60年も見守り続けているのかと思うと、その歴史の重さに改めて感動です。
そんな長い時を感じることができる氷川丸、500円を払ってでも観る価値は十分にありですね。
日本郵船氷川丸
神奈川県横浜市中区山下町山下公園地先
開館時間 10:00~17:00
休館日 月
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