・歴史あるナマハゲも、今日では人口減少の影響をうけて観光化してきているんだそう
・ちょっと寂しいものの、これが日本の現実なんでしょうね
真山神社から徒歩3分ほど、近くに『なまはげ館』という建物があります。
観ていこうかどうしようかなと悩んだものの、この地に来ることはもう二度とないかもしれず。
よし、ざっと一通り観ていくことにしようかな。
入り口の外灯、ナマハゲ像がなかなか凝っているなと。
手に持つ桶が光るという構造なんでしょうけど、ナマハゲが桶なんか持っていたっけ?
実はこれがナマハゲという名の由来に大きく関係があるもの、というのはなまはげ館に入って知ったんです。
入館料は550円、男鹿真山伝承館との共通券だと880円。
男鹿真山伝承館ではナマハゲの実演があるそうで、この値段の違いだったら共通券にしておこうか。
鬼面に藁(?)の衣装、包丁を振りかざしてというのが典型的なナマハゲのイメージですよね。
むむっ、もう片側の手には桶、さっきの外灯も桶だったよな。
何で包丁と桶なのか、これが実はナマハゲという名の由来に関係しているんです。
ナマハゲ ≒ ナモミ剥ぎ。
ナモミというのは囲炉裏で長く暖をとっていると手足にできる低温やけどで、赤いかさぶたのようなもの。
ナマハゲは怠け者を戒めるため、これを包丁で剥ぎ取って桶に入れるんだそう。
低温火傷を包丁で剥ぎ取られるって、そこそこ痛そうです。
ナマハゲの正体は何か、ここには4つの説が併記されていました。
「武帝五鬼説」
・赤神神社の記事に書いた石段を積んだ鬼というのがこれ。
・鬼がなぜ武帝に従ってきたのか、そもそも武帝はこんなところに来るような立場だったのかなど、様々なツッコミが入りそうな説ですね。
「異邦人説」
・男鹿の海岸に漂着した外国人という説、これは十分にありえそう。
・五社堂の石段は、彼らが持ち込んだ滑車とロープで造られたもの、という伝承も残っているんだそうです。
「山の神説」
・男鹿の山は「山の神が鎮座する場所」として信仰されていた歴史があり、ナマハゲは山の守が具象化された姿という説。
・信憑性という意味では更に怪しげな山の神まで登場、とはいえ、古の日本を感じるという意味ではロマンがあります。
「修験者説」
・同じく信仰に関係するもので、修験道の霊場であるこの地で修行をしていた山伏だという説。
・修験道の霊場とされていたのは平安時代からで、江戸時代には佐竹藩の祈願所として数多くの堂塔伽藍が営まれていたというのがこの近辺の歴史なのであり得そうなものの、日本人なら言葉が通じるし、鬼と見紛うことはまずないんじゃないかな。
まぁどの説が正しいか、あるいは他にもっと素晴らしい説がありそうか。
深入りはせず、お読み頂いてるの皆さんのご想像にお任せすることにします。
圧巻なのは「なまはげ勢ぞろい」というこの展示。
こんなに数多くのナマハゲがいるとは... このなかの1体がいきなり動いたりしたら、さぞかしビックリするだろうなぁ。(←どうやら私はどこまでも怖がり)
ナマハゲ行事は男鹿半島の全域で行われていて、市内148地区のうち80地区で行事が行われているというのが男鹿市の調査(2012〜2015)。
高齢化によるナマハゲなり手不足、少子化による訪問先の減少で数は減っている一方、観光用のショーが開催されるようになったりというのが近況なんだそうです。
日本人なら知っていて当然という超有名な民俗行事であるナマハゲ、形は多少変えるにしても末永く保存されることを願いたいですね。
なまはげ 鬼面 赤鬼 青鬼 仮装 変身 なりきり もじゃ ウィッグ 出刃包丁 コスチューム 価格:3,980円 |
なまはげ館
0185-22-5050
秋田県男鹿市北浦真山字水喰沢
8:30〜17:00
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