モーションウィジット

2026年2月24日火曜日

【グルメ】最中とゼリーが同期する金沢銘菓「紙ふうせん」。八重洲いしかわテラスで出会った冬の旬味

【この記事のポイント】
・八重洲の石川県アンテナショップで出会った、伝統とモダンが交差する工芸品と和菓子。秋冬限定の「旬味 紙ふうせん」が提示する、最中とゼリーという異素材の完璧な同期が面白い。


普段、このブログで甘いものをご紹介することは滅多にないんですけどね。
今回手にしたお菓子は、その構造と歴史的背景において極めて興味深い一品でした。



これを手に入れたのは、ミッドタウン八重洲の裏手にある石川県のアンテナショップ「八重洲いしかわテラス」。
オープン当初、能登半島地震直後で支援の輪ということで大変な混雑だったそうですけど、現在は落ち着きを取り戻しています。

店内を散策してまず目を引かれたのは、九谷焼の小皿たち。
1,000円から2,000円弱という手頃な価格帯ながら、九谷特有の鮮やかな色彩が美しく、贈り物としてのポテンシャルの高さを感じさせてくれました。

伝統をパッキングする:菓匠 高木屋の挑戦





今回、私が自分への手土産に選んだのは、「紙ふうせん」という名の和菓子。
大正14年創業の老舗「菓匠 高木屋」が手掛ける、金沢の伝統と現代的な感性が融合したお菓子です。

私が購入したのは、10月から2月の期間しか味わえない秋冬限定の「旬味」。
価格は756円、パッケージを開ければそこには愛らしい球体の最中が鎮座しています。

パリッとした最中の皮の中に、瑞々しいゼリー(寒天)を封じ込めるという、まさに新感覚の構造。
この異素材の組み合わせが、口の中でどのようなハーモニーを奏でるのか。
知的好奇心を刺激されながら、まずは一粒手に取ってみました。

色彩と味覚の同期:いちごとみかんの二重奏





通常の中身が赤い「紙ふうせん」はぶどう味ですけど、この「旬味」では冬の象徴である「いちご」です。

最中を割り、現れるルビーのようなゼリーが、いちごの甘酸っぱい芳香を解き放つ瞬間。
ゼリーを覆う砂糖が氷のような食感、最中のサクッとした舌触りとのコントラストが面白い。

最中の香ばしさが先行し、後から追いかけてくる果実の純真な甘みが素晴らしいですね。



続いては、温かみのある橙色を纏った「みかん」。
柑橘特有の爽やかな酸味が、寒天のぷるんとした質感によって増幅され、口内を心地よくリセットします。

皮のドライな食感とゼリーのウェットな質感が交互に訪れるリズムは、和菓子の新たな可能性を定義しているかのよう。
甘いものをあまり食べない私をも唸らせる、抑制の効いた甘さと、緻密に計算された食感でした。

冬の金沢に想いを馳せつつ、一粒ひと粒を家族揃って大切に。
美味しかった、ご馳走さまでした。




【おまけのワンポイント】
・九谷焼の特徴である「赤・黄・緑・紫・紺青」の五彩。 「紙ふうせん」の色使いもまた、この伝統的な色彩感覚をどこか継承しているように感じられます。さすがは加賀百万石、おしゃれですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿