笠間という街をご存知でしょうか。
茨城県の中部、水戸から西に平行移動したあたり。
陶器でも名が通っているらしいものの、私はかろうじて菊まつりを聞いたことがあったという程度。
その菊まつりが最終日とのことで、紅葉狩りがてら行ってみることにしました。(← この一文でおわかり頂ける通り、1ヵ月ほど前に書いた記事です)
常磐道の三郷からは1時間ほど。
友部JCTから北関東道に入って、友部I.C.から15分も走れば笠間の街に到着。
さて、まずはランチからだな。
菊まつり会場の笠間稲荷すぐ近くにある店、そして神社仏閣といえば、蕎麦か鰻か。
お、ちょうど良い場所に鰻屋さん、ちょっと高そうだけどせっかくなので行ってみるか。
かなり安易な決め方で選んだ『うなぎ量深』。
店の外にあるメニューを見たところ、鰻重は3,900円~、それより安いのは牛とろろ膳3,100円のみ。
昼から贅沢過ぎるかなと思いつつも、まぁたまには…ねぇ。
きっと安いメニューはないなと想像していたので、確信犯的ではあります。
このお店、武蔵野にあった老舗で閉店してしまった『田川』のタレを受け継いでいるんだとか。
『田川』に行ったことはないけど、店の売り文句で書くぐらいなので、さぞかし有名なお店だったんでしょうね。
席に案内されるまで10分ほど待ってと。
上うなとろろをお願いして、そこから待つこと更に40分ほど。
味にこだわりのある鰻屋さん、待ち時間が長いのはどこも共通ですね。
待っている間にお腹もどんどん空いてきて、隣のテーブルに運ばれてきた鰻の香りがプーンと漂って、更に空腹感が刺激され。
そこに自分の分が運ばれてきた時の喜びったら、もう。
そんな提供の仕方も、鰻を美味しく感じさせるノウハウなのかな。
よし、それでは頂きま~す。
見境もなく、いきなり鰻から一口。
お、ほわっと柔らかい身、そして上品に鰻の風味。
タレの甘辛さ… 甘味を優先した旨味が口いっぱいに。
旨い。
ただその一言に尽きる、といういい味。
二口目、旨さは変わらず。
というよりも、予想がついている分、味の輪郭を一層楽しむことができます。
味を変えるため肝吸、う~ん、これもまた澄んだ出汁が効いているな。
だし巻き卵も、適度な弾力にいい旨味が潜んでます。
何を食べても旨い。
鰻には味が濃いかなと思っていた奈良漬け、だし巻き卵との相性がいいんです。
鰻に戻ると、再び甘辛のタレと鰻の風味に唸って。
お漬物の酸味は鰻をさっぱりしてくれて、これは美味しさの無限ループ。
ご飯を大盛りにしてもらったのは、とろろを楽しむため。
出汁が効いてサラッとしたとろろ、タレのかかったご飯を引き立ててくれるなぁ。
当然ながら鰻と一緒に食べても美味なんですけど、そのままの鰻が素晴らしいので、余計な味は足さない方がいいなという印象でした。
値段や売り文句にやられたのか…いや、そんなことはないな。
もう一度来たいお店として記憶しておくことにしよう。
ご馳走さまでした。
うなぎ 量深
0296-72-9333(夜は予約可)
営業時間 11:30~14:00、18:00~19:30
定休日 月(祝日営業、翌日代休)
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