そしてランチを食べてくるというのも、楽しみの一つなんです。
昨年は道の駅でうどんを食べて、今年も世情は変わらずだけどもう少し変わったものを食べようかな。
『メゾン・エルミタージュ』は今回調べて初めて知りましたけど、どうやら小山にある結婚式場らしい。
食べログにも情報は少ないけど、こういうところの料理はしっかりしていることが多いんじゃないかなと。
結城から15分ほど、典型的な地方都市である小山には似つかわしくない雰囲気の建物は、近くに行けばすぐにわかります。
これは... 南フランスっぽい雰囲気、違うかな。
ダイニングに向かうと、途中にあるのが噴水と中庭。
いい雰囲気ですよね。
開放部から見える景色は典型的な地方都市の郊外住宅、まぁ見ないことにしてと。
エントランスに進むと、若いながらも慣れた感じのスタッフの方が席に案内してくれます。
席につくと、高い天井に丸テーブル、そして新郎新婦が座るであろうソファー席。
テーブルをよく見るとグラスが並び、ネームカードが置いてある。
もしかすると、夕方に結婚式が催されるのかな。
こんな世情のなかですけど、新たな人生の門出を迎える方は是非祝福したいものですね。
メインを魚とするか肉とするかと聞かれて、どうしようかな...
肉が子羊とのことなので、家ではなかなか食べられないこれにしようかな。
ドリンクはレモネード、車を運転している私ゃどうせ飲めないですからね。
え! 小山でもアルコール提供は禁止なの?
飲みたい皆さん、可哀想ですねぇ。
* この日は緊急事態宣言中でした
このレモネードはちょっと甘めなので、食前に一口飲んで食欲増進、そして残りは食事が終わった後がいいかな。
食中は水を飲むことにしよう。
一品目はさつまいもの冷製スープ。
素材の味を活かすべく、できる限り調味料も加えていない、そして角切りも入っていると解説を聞いて、よし、頂きます。
スープを一口... おぉ、甘みたっぷり。
普段さつまいもを食べ慣れない私には、スープだけだとさつまいもとはわからないほどの甘味。
角切りはさすがにそんな味がするものの、この上品な甘味がさつまいもとはねぇ。
食用花やチャービルの苦味と風味、これもなかなかの仕上がりじゃないですか。
備長マグロのマリネ、トッピングは人参と赤蕪かな。
備長は身がネットリとしたものをチョイスして使っているとのことで、これを解しながら、酸味のある野菜とともに頂くと... いい味だ。
ディナーほどは食べられないランチ、その少ない品数でメインに繋ぐ料理。
そんな気配りが求められるなか、かなりレベルが高いと感じた逸品でした。
ここはパンをたっぷりと持ってきてくれる、そんな特徴もありました。
要は、「量を食べそうなお客さんに沢山配る」という方針のょうで、私は食べる方と見做されたようです。
女性のスタッフさんが「失礼します、手前にあるフォークで...」と話初めたところで...
詳しくは見ていなかったんですけど、隣に座っていた父親のアクリル板が転倒。
うわっ、倒れたコップの水がこっちに来るぞ! と思いきや...
私と父親の間にあるアクリル板が防壁になってくれて私は無傷、被害は最小限で済みました。
なるほど、アクリル板にはこういう効果もあるのか。
目の前で繰り広げられた事態にスタッフさんは動揺、話し始めていたことを忘れた様子。
「フォークでパンを刺して、オリーブオイルに浸してお召し上がりください、ですよね。大丈夫ですよ、伝えておきますから。」
「はい、ありがとうございます!」
家の娘とほぼ変わらないくらいの歳のスタッフさん、頑張ってね。
さて、メインの子羊が目の前に、無茶苦茶美味そうじゃないですか。
羊は娘があまり好きではないので、家ではほぼ食べずなんです。
ナイフを入れて、サクッと切れるほどの柔らかさではない。
このソースも何だかわからずですけど、これまでの料理の味からして期待は大。
まずは野菜、ソースに絡めてと。
うん、野菜そのものの味もいいし、ソースの複雑さもいいなぁ。
改めて、肉を一口。
おぉ、羊の香りがしっかりとあるぞ。
子羊だから香りは控えめかと思っていましたけど、この肉はそんなことはないんです。
脂で緩和されながらも、羊の美味しさをよく醸し出している美味しさ。
柔らかさも適度というか、しっかりとした噛み応え。
そして噛むと口内にはジュワッと旨味が広がるんです。
この美味さ、あわせるなら赤ワインじゃなく、ボディのある白ワインがいいんじゃないかな。
運転があるのでどっちにしても飲めないし、そうか、そもそもアルコールは提供しないとういご時世だったか。
それが勿体ないと感じるほどの仕上がり。
これは是非、ワインとあわせてみたいなぁ。
デザートはイチゴのムースと抹茶アイス。
イチゴのムースは酸味と甘味、抹茶アイスは甘味と苦味で、この組み合わせは最高。
コーヒーもしっかりとした味だったし、さすがはいい料理を出すことに慣れている結婚式会場。
すべてが美味しかった、ご馳走さまでした。
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