・東京みなと祭で最新鋭護衛艦「あがの」の一般公開を見学予定でしたが、時間勘違いで艦内見学は叶わず。その特徴的な姿を間近から観察した様子をレポートします。
とある日曜日。
午前10時を少し過ぎた頃、「あ゙、しまった!」と。
この日の予定は、前日から東京国際クルーズターミナルで開催されている「東京みなと祭」。
なかでも、最新鋭の護衛艦FFM「あがの」を観に行くことでした。
海上自衛隊が推し進める「多機能護衛艦(FFM)」は、従来にないコンパクトさと多様な任務遂行能力を併せ持つ次世代艦。
その姿を一目見てみたいと、常々思っていたんですよね。
週末のイベントは混雑必至。
特にこの手のイベントは、熱心なマニア層が初日午前に集中するため、2日目の午後の方が比較的空くのが経験則。
今回もその算段で、午前中は自宅でのんびりしようと考えていたんです。
ところがどっこい。
イベント情報を改めて確認して、重要な事実に気付きました。
護衛艦「あがの」の艦内見学は、なんと2日目の午前中までで締め切り、14:00には出港してしまうというスケジュール。
既に午前10時過ぎか…
これでは艦内見学は絶望的ですけど、モタモタしていればその姿すら見逃す可能性も。
よし、とりあえず急いで会場に向かうことにしよう。
会場へ急行、東京国際クルーズターミナルに到着
最寄りの亀戸駅からバスを乗り継ぎ、会場である東京国際クルーズターミナルに。
日曜日とはいえ、都内を縦断する道のりはそれなりに時間を要します。
既に11:40過ぎ、会場にアプローチするとすでに帰路についている来場者の方々とすれ違います。
東京国際クルーズターミナルについて
東京国際クルーズターミナルは、2020年に開業した比較的新しい施設。
国内外からの大型クルーズ船を受け入れるために整備され、海上からの玄関口としての役割を担っています。
広々とした空間とモダンなデザインが特徴だとのこと。
海上交通の要衝としての機能だけでなく、今回のようなイベント会場としても利用される多目的な施設になっているようです。
姿を確認!護衛艦「あがの」の外観観察
ターミナルビル奥で視界が開け、おぉ、海上にその姿が見えましたよ。
遠目にも確認できる特徴的な「とんがり帽子」、あれは間違いなく護衛艦「あがの」のマスト部分。
目標の姿を拝むことができただけでも、慌てて駆けつけた甲斐があったというもの。
安堵とともに興奮が高まります。
間近で見ると、その独特なシルエットがより鮮明に。
「あがの」は従来の護衛艦とは一線を画すコンパクトな船体ながら、高度な対潜・対水上能力を持つFFMとして設計されています。全長は約132メートル、基準排水量は約3,900トン。
乗員も従来の同クラス艦に比べて大幅に削減されており、省人化と多機能化を両立させている点が最大の特徴。
艦橋部分は、上部構造物が一体化されたいわゆる「統合マスト」構造。
各種レーダーや通信アンテナなどがここに集約されており、被弾面積の低減や電波干渉の抑制に寄与するんだとか。
ミニマムでありながら機能が凝縮された、いかにも現代の軍艦らしいデザインですね。
そして、何よりも目を引くのが、その驚くほどノペッとした船体側面。
まるで壁のように平坦で、窓や開口部が極力少なく抑えられています。
これはステルス性を高めるための設計。
レーダー波を効果的に反射・散乱させ、敵から発見されにくくするための工夫です。
とはいえ、これまでの護衛艦に見慣れた目には実に奇妙というか、無機質で前衛的な形に見えます。
この側面を見ていると、これが戦闘艦であるというよりは、何かの実験船かSF映画に出てくる船のような印象だなと。
岸壁には、まだタラップが設置されていましたが、そこを降りてくる数人の人影も。
おそらく午前中の一般公開で、最後に艦内を見学できた方々なんでしょうね。
いやぁ、今回は完全に私の事前リサーチ不足。
まさか、こんなにも早く艦内見学が締め切られるとは…
艦内見学は叶わずとも、その姿に感嘆
それでも、この東京国際クルーズターミナルの高層フロアから「あがの」の全貌を見下ろすことができたのは貴重な体験。
上から見ると、船体の形状がより立体的に把握できますね。
改めて、そのステルス性を追求した奇抜な形に感嘆させられました。
海上自衛隊の近代化を象徴するこの一隻、様々な角度からじっくり観察できたことで十分に満足。
この独特な形状を記録に残せただけでも収穫です。
最後に
今回の「東京みなと祭」での護衛艦「あがの」見学、私の単純なスケジュール勘違いでまさかの展開に。
とはいえ、結果的に普段はなかなか見ることのできない最新鋭護衛艦の姿、東京国際クルーズターミナルというユニークな場所からじっくり観察できて記憶に残る体験になったなと。
次回このような機会がある際は、さらに念入りに情報を確認しようと心に誓った日曜日でした。
【おまけのワンポイント】
・あがのは2024年6月就役という新鋭護衛艦。旧海軍にも「阿賀野」という軽巡洋艦があったので、2代目ということになります。
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