島根といえば、「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」でトップをとり続けている「足立美術館」に行かないと。
月山富田城址の近く、立派なところに濡れ鼠となって訪問することになろうとは。
こんな田舎の美術館なのに、入場料は2,300円もするのには少々驚き。
一度中に入れば、その価値は十分にありというのはよくわかるんですけどね。
観てくださいよ、この美しい庭園。
遠くの山並みが霞んでいますけど、これも一連の風景ですね。
手入れにどれだけの手間をかけているんだか。
なるほど、さすが日本一と評される庭園。
「俺じゃない、あっちを観てよ。」とでも言っていそうな銅像は、創設者の足立全康。
戦後にこの地で商売を興し、立派な美術館を設立した人物。
不動産で財を成したようです。
お、庭の手入れだけど… 何もこんな大雨の中でやることないじゃないのかな。
規模が大きいが故、スケジュール通りにこなさないといけないんだろうか。
日本一を維持するのも楽じゃないのかもですね。
館内は結構広くて、横山大観の日本画を代表に多数の絵画が飾られています。
館内は当然ながら撮影禁止ですけど、今回観て、特に素晴らしいと感じたのは上村松園の「牡丹雪」。
降る雪の中を急ぎ歩く、和服の女性二人が描かれているものです。
人物は絵の下半分、左2/3のみに描かれていて、残りは雪が舞う空間というアンバランスな構図。
その広い空間と、傘をさす女性の衣装の色鮮やかさと毅然とした表情が絶妙なんです。
日本画を素晴らしいと感じたのは初めて。
それだけでも、ここに来た価値があったというものだなと。
再び日本庭園に。
池の周りには、雨に濡れて黒く輝く石。
遠くの山には滝が流れているのも、この景色の繫がりなんだなと。
晴天や紅葉もいいんでしょうけど、雨で色鮮やかな緑に霞む山もまたよし。
ズボンも乾いてきたし、ここに来てよかった。
地下通路で新館へ、こちらにも北大路魯山人の器があったりと。
1日をこの美術館だけで過ごす、なんていうのも十分にありでしょうね。
いやぁ、素晴らしい場所でした。
足立美術館
0854-28-7111
安来市古川町320
開館時間 9:00~17:30(10月~3月は~17:00)
年中無休
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