【この記事のポイント】
・千葉駅の『香川 一福』の近くで見つけた『韓美膳 DELI』に。自宅サムギョプサルの相棒として投入した、2種のキンパがもたらす調和。
・店員さんの極めて丁寧、かつ非ネイティブな響きから「薩摩藩の間者対策」へと思考が飛躍する。
とある休日、今日の夕食は…
そうだ、千葉駅改札内にある韓国デリのお店でキンパを買ってこよう。
先日、『香川 一福』に行った際に発見したお店。
キンパのテイクアウトができる店は近所にもあるものの、先日見かけたあのお店の味がどうしても気になっていたんです。
名前は『韓美膳 DELI(ハンビジェ デリ)』。
これまで他所ではあまり目にした記憶がないんですよね。
よし、今夜は自宅でサムギョプサル(豚三枚肉のグリル)に。
そして、「主食」としての相棒に、ここのキンパを迎え入れるといいんじゃないだろうか。
我ながら、実に見事な組み合わせだなと。
薩摩藩の防壁と、イントネーションという生体認証
店頭のショーケースには、具だくさんで実においしそうな断面を見せるキンパたちが整然と。
対応してくれたスタッフの方は黒い制服に身を包み、極めて丁寧で綺麗な日本語。
イントネーションのほんのわずかな揺らぎを敏感に察知してしまうのは、日本人の耳に共通する感覚かもしれません。
その時、頭の片隅からひょっこりと歴史の小話が顔を出します。
江戸時代、鉄壁の独立性を保ち続けた薩摩藩(島津氏)には、他藩からの隠密や間者(スパイ)が絶対に潜入できなかった。
その最大の防壁こそが、難解を極めた「薩摩弁」だったんだそうです。
どれほど厳しい訓練を積んだ優秀な間者であっても、現地の人間と言葉を交わした瞬間、イントネーションやアクセントの微妙なズレによって一発で見破られてしまうんだそう。
言葉の響きというものは、人間にとって最も原始的でありながら、最も強力な生体認証システムなんですよね。
さて、思考を現代の我が家の食卓へ戻してと。
今宵のサムギョプサルの相棒として購入したのは以下の2品。
・「7種具材の野菜キンパ」(税込799円)
・「クリームチーズキンパ」(税込821円)
透明なパッケージから覗くその色彩は実にあでやか。
自宅でジューシーに焼き上げた豚の三枚肉の隣に、これらを贅沢に並べます。
よし、それでは頂きましょう。
7種具材の野菜キンパ:彩りとシャキシャキ感がもたらす、完璧な「チームワーク」
まずは王道の野菜キンパから。
断面には、卵焼きの鮮やかな山吹色、細切りの人参、きゅうりにほうれん草にたくあん、そして彩りを添えるカニカマがぎっしりと詰まっています。
これを一口でパクっと。
う〜ん、これは実に見事なチームワーク。
ナムルの塩気とたくあんの甘酸っぱさ。
噛むごとに、ごま油という「有能な指揮官」の統制下で完璧なスクラムを組み、一糸乱れぬフォーメーションで口内を制圧しにやってくるような。
ご飯の量が必要最小限に抑えられているため、非常に軽やか。
豚肉の強い旨味を邪魔することなく、すっきりと洗い流してくれる爽快感があります。
サムギョプサルと組ませる「主食」として、非の打ち所がない頼もしい構成です。
クリームチーズキンパ:異国情緒が重なる、濃厚な「洋のコク」とのマリアージュ
続いて変化球、クリームチーズのキンパ。
こちらは中央に、真っ白で四角いクリームチーズの塊が堂々と鎮座しています。
韓国生まれのキンパに、西洋のクリームチーズを投入するその大胆さ。
一口食べてみると、「洋の間者(クリームチーズ)」が韓国のりとごま油の鉄壁の防衛線をあっさりと突破。
現地の具材と信じられないほど自然に同化、なるほど、これぞまさに完璧な潜入工作ですね。
「韓」の領土に「洋」のクリーミーさが違和感なく潜伏し、それがサムギョプサルのジューシーな塩気と出合う。
我が家の食卓はチープな豚焼き肉から、まるで「多国籍同盟による創作料理」のような贅沢なコクへとアップグレードされたなと。
気がつけば、サムギョプサルもキンパも、何一つ残らず綺麗に完食。
大満足の夕食、美味しかった〜
ご馳走さまでした。
【おまけのワンポイント】
キンパは韓国式の海苔巻きのことで、日本の巻き寿司とは異なり、酢飯ではなくごま油と塩で味付けしたご飯を使うのが大きな特徴です。牛肉やナムル、卵焼きなど多彩な具材が巻き込まれ、一口ごとに様々な旨味が重なり合う完成された一品ですね。
サムギョプサルを自宅でやる際は、主食を白飯から「キンパ」に置き換えるだけで、ナムルなどの野菜成分とごま油の風味が自動的に加わり、一気にディナーとしての完成度が跳ね上がるので非常におすすめです。




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