この資料館にはその謂れが書いてあって、それはそれは怖~い話… じゃありませんでした。
「ここ」「そこ」などの「こ」、これには「場所」という意味がある。
水子(みずこ)の「こ」が正にそれ、つまり「水の場所」を指す地名だそう。
な~んだ、怖い想像をして損しました。
この資料館、無料なので気楽に入れるんです。
地元の方は気楽に入り過ぎて飽きたのか、人はほとんどおらず。
これならむしろ公園内の方が密、なんてことはないか。
ここで発掘されているのは、汽水域に生息するシジミがメイン。
でも海水にいるハマグリやカキもあるのは、そう、かつてはここも海沿いだったからなんです。
縄文海進、約2万年前の寒冷期のピーク後、氷河が溶けて海面が上昇したのが縄文時代。
そして再び現代の関東平野が陸地なのは、川が運んだ土砂で海が埋まったせいなんです。
その海辺だった時代、特に砂の浅瀬だった時、このあたりでもハマグリやカキが採れたということ。
貝はゆっくりしか動かず、採るのは楽じゃないですか。
一年中、貝ばっかり食べていたのかと思いきや、そうでもないらしいんですよね。
貝が採れる季節は限定的、その他の季節は狩猟や木の実なんかも食べていたとのこと。
貝殻の量から推定すると、1日あたりで貝から得られるカロリーは2,000kcal程度とのこと。
成人男性1人分しかなく、この集落に暮していた10世帯を支えるにはとても足りない量なんだそうです。
この近辺が海だった時代の模型。
静かな内海が広がる紅葉の森、綺麗ですねぇ。
こんな風景、可能なら生で見てみたい。
この資料館が面白いのは、発掘の器具もまた展示されているという点。
う~ん、発掘の仕事も楽しそうだなぁ。
こういうところに来ると、どうも発想が現実逃避に寄るんですよね。
いや、これも気分転換の一つかな。
さて、それでは次、難波田城に向かって出発。
水子貝塚資料館
049-251-9686
富士見市大字水子2003-1
開館時間 9:00~18:00 (10~3月は~17:00)
休館日 月