薬師寺八幡宮から歩いて3分ほど。
おぉ、ここが下野薬師寺だった場所か。
建立は西暦700年前後、戦国時代に北条氏と多賀谷氏の戦渦に巻き込まれて焼失してしまったとのこと。
1966年から発掘調査が行われており、当時の姿が明らかになっているようです。
と言っても、今は何もない単なる原っぱ。
ん? 奥の方に何か建物が見えるので、あっちに向かってみましょう。
途中、全体像が描かれた図。
板塀は東西約250m、南北約350mもあり、回廊もそれぞれ約110m、約102mという規模だとか。
そんなに大きな建造物がここにあったというのは、ちょっと信じ難いものですね。
現代では単なる田舎ですけど、当時は隆盛を極めていたんだというギャップの大きさに少々の驚き。
おぉ、これが回廊の柱石か。
等間隔に並ぶ美しさ、予想できる配列なので、発掘するのはさぞ楽しかったでしょうねぇ。
部分的に再現された回廊に、一抹の物悲しさを感じるのは私だけだろうか。
どうせなら全部作ればいいのにとも思いますけど、コストが凄いんだろうなぁ。
こんな構図を見ることができるのも、この場所だけか。
そう割り切って楽しむのも、決して悪いものじゃないかも。
安国寺の六角堂、薬師寺の敷地内にあります。
両寺の関係をよく調べてみると、以下のような歴史があるらしい。
・足利尊氏が薬師寺の名前を安国寺に変更
・その後、上に書いた戦国時代の戦火で安国寺は消失
・近世に入って安国寺が復興
足利尊氏まで登場するとは、歴史上では、この地はただならぬ存在なんだなぁ。
知ってから観ると、面白さが増しますね。
不思議な模様が描いてある樽みたいなのもの、これをクルクル回すらしい。
他では観たことないようなもので、これも歴史ある薬師寺の名残りなんですかね。
意外なところに意外な見物。
万人ウケするスポットではないものの、歴史好きにはお勧めできる場所でした。
下野薬師寺跡
栃木県下野市薬師寺1636
0825-52-1120 (下野市教育委員会文化課)
0 件のコメント:
コメントを投稿