・古民家が立ち並ぶ西湖いやしの里、この地に56年前に大災害があったとは...
お腹もいっぱいになり、さて、『西湖いやしの里 根場』を巡ってみることにするかな。
『西湖いやしの里 根場』、根場は「ねんば」と読むのか。
以前、この近辺を車で走った際に藁葺の屋根が見えて、古民家好きの私には魅力的に感じた場所。
入場料は500円かかりますけど、こんなに数多くの古民家があるとは知らず。
なぜこの場所にこんなに古民家があるのか、それは展示を見て知ることになります。
入口すぐにあるのは青龍亭、へぇ、ここで甘味やかき氷を食べることができるのか。
私一人では入らない類の店ではあるものの、この手のものが好みの家族のためにチェック。
坂を登っていくと、さながら江戸か明治時代のような風景、癒やされますねぇ。
正に「いやしの里」、看板に偽りなし。
藁葺きの家が続く先には山の緑、子供が遊んでいる姿が目に浮かぶようです。
建物内は意外に広く、囲炉裏もあったり。
実際に人が住むとこんなにスッキリしていないだろうし、冬の寒さは堪えるはず。
でも建物に温もりがあり、スタイリッシュな現代住宅よりも親しみを持てるのは私だけだろうか。
多数の折り紙で描いた赤富士、綺麗ですねぇ。
まだ暑さの残っていたこの時期、通り抜ける風が心地よかったんです。
砂防資料館、ここでこの地に起きた大災害を学べます。
砂防、という言葉でご想像頂けると思いますけど、その大災害というのは土石流だったんです。
土石流が発生したのは1966年9月25日の未明で、この地にあった41棟の民家のうち37棟を全半壊させたというもの。
人口235人のうち、死者50名・行方不明者13名と1/4以上の方が亡くなったという悲劇。
原因は台風による豪雨、最近も似たような災害はありますよね。
60年も前、西湖でそんなことがあったとは全く知らずでした。
印象的だったのは、「山の木の伐採が土石流を招いたとはいえない」というパネル。
木があるかないかに関わらず土石流は発生しており、むしろ倒木が破壊力を高めて被害を大きくしたという見方もあるんだそうです。
その後、残った住民は集団移転して民宿村を開業。
2006年になって、この地に当時の民家を復元して「西湖いやしの里根場」となり、観光地となっているだとか。
そんな歴史があるところだとは知らずに入ったので、展示を見終えて衝撃を受けて。
今日この地を観ることができる有り難さを実感した、というところで、続きはまた明日書くことにします。
【おまけのワンポイント】
・この台風による災害は根場地区だけでなく、河口湖に近い西湖地区でも発生。こちらも死者31名という大災害だったようです。
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