土浦城なんてあったっけ? 誰の城だっけ?
そんな疑問がありながらの訪問でしたけど、意外に立派な城であることにビックリです。
まず、城主は土屋家。
有名なのは武田勝頼家臣の土屋昌恒で、勝頼自刃の時間を稼いで戦死しています。
子が徳川家康の家来に、その子が徳川家光に仕えて老中にまでなる土屋数直。
土浦藩主となって、後々には9万5千石まで加増されています。
常陸国では水戸藩に次ぐ規模、なので城も立派。
霞ヶ浦を利用して、何重にも堀が巡らされた水城だったようです。
その後堀は埋め立てられ、現在残るのは本丸と二ノ丸の一部のみ。
図面から往時の姿を想像すると、さぞや綺麗な城だったんだろう、堀を埋め立てたのは惜しいなという印象です。
今回は旧前川口門から城内に。
この門だけを見ると頼りなさそうですけど、壁と堀があればそこそこ立派だったんでしょう。
二ノ丸から、堀越しに本丸の東櫓。
堀は往時のまま、広いものだったことがよくわかります。
櫓門は本丸への唯一の入り口。
ここまで攻められれば落城必至とはいえ、最後の防衛拠点とあって立派なものです。
本丸内は結構広いんです。
天守閣がなかった城とのことなので、ここには御殿があったのでしょう。
東櫓は105円払うと中に入れます。
チケットは土浦市立博物館と共通、かなりお得な設定ですね。
内部は木造の本格的なもので、特別な展示物はないものの城そのものの雰囲気を楽しめる。
お客は私のみ、何にも邪魔されずゆったりと過ごすことができました。
二ノ丸方面を見下ろして。
この先に水戸街道が通っていて、賑やかな街道筋も臨むことができたのかな。
東櫓を出て西櫓に向かって歩いていると、ん、何やら特徴的なプロペラ音。
もしやこれはと上空を見ると、やっぱり。
零戦ですよ、これ。
そういえばFly Again Tuchiuraの会場上空を飛ぶと聞いた時刻で、機体は一瞬しか見えませんでしたけど、あの独特のプロペラ音を聞けたのはラッキー。
土浦で零戦、戦時の日本にタイムスリップしたようです。
西櫓は1950年に台風で壊れたものを1992年に復元したんだとか。
部材を残していたそうですけど、戦後の貧しい日本、いつかは復活するだろうという当時の人の想いがあったんでしょうね。
本丸だけでなく、堀も含めた水城全体を見てみたい。
実現はまず無理だろうと思いつつ、他には絶対にない、土浦ならではの観光名物となること間違いなし。
そんな期待を感じさせる場所でした。
【今日のワンポイント】
・土浦城、駅から歩いて10分程度だし、城好きなら訪れて損はないと思います。
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