・今年も地元市川の梨シーズンが到来。梨農園の生産量縮小という厳しい現実に触れつつ、変わらぬ美味しさを求めて『大銀梨園』へ。夏の酷暑がもたらす影響を考えながら、瑞々しい市川の梨を味わって、梨農家さんへエールを送ります。
今年もまた、梨のシーズンに。
我が地元、千葉県市川市が誇る秋の味覚を手に入れるべく、タイムズで車を借りて市内の梨農園へと向かいます。
贈答用には大きめのものを選び、自宅用には1,000円のお得なパッケージを2つ購入。
これが、我が家の毎年恒例の儀式です。
梨農園で感じる、小さな変化
昨年まで利用していた梨屋さんは、今年は注文を受け付けないとのこと。
そこでそれ以前に通っていた『大銀梨園』にお邪魔したんですけど、こちらもまた生産量を縮小しているんです。
自宅用の梨も以前は袋に5〜6個は入っていたものの、今年は4つのみ。
2パック買うと「これ、持っていきなよ」と、オマケを1〜2個つけてくれるのが常だったんですけど、それもないんですよね。
でもこれ、この農園さんだけの話ではないようです。
千葉県は全国でも有数の梨の産地ですが、近年はその生産量が減少傾向にあります。
特に猛暑は、梨の生育に深刻な影響を与えるらしい。
高温による着果不良、水不足による果実の肥大化の遅れ。
さらには生産者の高齢化や後継者不足という構造的な問題も、そこに重くのしかかっている。
毎年当たり前のように享受してきたこの恵みも、実は多くの課題の上にあるんですね。
変わらぬ美味しさと、未来への願い
さて、持ち帰ってきた梨を早速頂いてみましょう。
正直なところ、味に多少のバラツキはあります。
しかし、「当たり」の梨に出会った時の感動はやはり格別。
一口かじると、「シャリッ」という小気味良い音とともに、果汁が口の中いっぱいに溢れ出す。
この瑞々しさは、市川の梨ならでは。
ただ甘いだけでなく、ほんのりとした酸味とのバランスが絶妙で、後味は驚くほどすっきりしています。
夏の終わり、火照った身体を内側から優しくクールダウンしてくれるような、自然の恵みそのものの味わいでした。
最後に
というわけで、今年も無事にいただくことができた市川の梨。
生産者の方々が直面している厳しい現実を目の当たりにして、しんみりとした気持ちにもなります。
それでもなお、これだけ美味しい梨を作り続けてくれていることに感謝。
この大切な季節のイベントが、これからもずっと続いていってほしいものです。
市川の梨は、本当に美味しいんです。
いつまでもこの味を届けていただけるよう、梨農家さん頑張れ!
【おまけのワンポイント】
・市川市での梨栽培の歴史は、江戸時代、八幡の地に「長寿の梨」として知られた「八幡梨」が栽培されていたことに遡ると言われています。本格的な栽培が始まったのは明治時代から。水はけの良い火山灰土壌が梨の栽培に適しており、「幸水」「豊水」といった今では全国区の品種も市川から広まっていったんですよね。
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