・島原は上質な水が流れる街、これを活かした「かんざらし」、街中の水路を泳ぐ鯉を眺める
島原城本丸には、展示館がもう一つ。
北村西望(せいぼう)という彫刻家をご存知でしょうか。
南島原出身、明治から昭和にかけて活躍されていた方で、長崎平和公園の平和祈念像の作者というと、ピンと来る方もいらっしゃると思います。(私もその一人)
他にも国会議事堂内にある板垣退助も彫ったそうですけど、私はこれを見たことはないと思います。
写真左手にある像が長崎平和祈念像の小型版、試作品だったんですかね。
彫刻の良さは全くわからないものの、力強さと精巧さ、双方の表現に富んだ作品は見応えありでした。
さて、次は島原名物のあれを食べに行こうか。
「かんざらし、って知ってる?」と私。
「知らないけど、車停めたところの近くにあった甘味処に幟が出てたよ。」
え、そうなの。
車で移動する必要もなく食べられるのであれば、それに越したことはない。
『島原城売店』という名のお店、本当だ、かんざらしのポスターまで貼ってある。
改めてですけど、この「かんざらし」という食べ物をご存知でしょうか。
漢字で書くと寒ざらし、島原地方の郷土料理であり、餅米を大寒の日に水に晒すことからこの名が付いているんだそうです。
要は小さな白玉を砂糖・蜜に入れただけの甘味なんですですけど、このシンプルさが絶妙に美味。
白玉を掬って食べると、ほんのり甘さが涼しげに喉を潤して。
甘さが更に欲しくなり、汁を軽く一口追い飲み、噛んで旨味が出てきた白玉と混ざると旨味が浮き出てくるという構造。
どこでも作れそうなものですけど、島原の水が旨いということなんでしょうね。
これで島原の街中での用事は済んだんだけど… やっぱり街も少しだけでも観てみたい。
向かった先は「鯉の泳ぐまち」というスポット。
昔の風景が残る街並みのようですけど、鯉はどこにいるんだろう。
あっ、いた!
足元の用水路に2匹、猛烈な勢いで泳ぎ去っていきます。
鯉といえば、池でのんびりパクパクしているというイメージしかなく、こんなに速く泳げるとは知らなかった。
人影に気付いてこの泳ぎ、警戒の必要があるような痛い目にあったんですかね。
島原は雲仙の伏流水が市内のいたる所から湧き出る水の都、この水路を見れば水質の良さが一目瞭然。
真夏ならザブンと足を突っ込んでみたくなるし、飲んでも平気そうな澄み具合、暫し眺めて涼んでいこう。
ここにいた鯉は特に警戒もしておらず、こんなに美しい水の中で生活できるのが羨ましい。
通り沿いにはお店もいくつか、ゆっくりと散策する時間がとれないのは残念。
また機会があれば、半日くらいかけて街歩きしてみたいものです。
さて、次は南島原市にというところで、続きはまた明日。
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